研究課題/領域番号 |
06680422
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然災害科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
纐纈 一起 東京大学, 地震研究所, 助教授 (90134634)
|
研究分担者 |
ト部 卓 東京大学, 地震研究所, 助教授 (30160336)
工藤 一嘉 東京大学, 地震研究所, 助教授 (50012935)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 沖積平野 / 地震動観測 / 強震動シミュレーション |
研究概要 |
1.太平洋岸の地震から伝播してきた地震波に対する関東平野の影響を見るため、平野北部にある東京大学地震研究所の足利観測点に広帯域地震計を設置すると同時に、地震研究所(東京)から遠隔操作・遠隔収録ができるような観測システムをパーソナルコンピュータ上に開発した。 2.開発したシステムを用いて地震観測を行なうとともに、それと平行して既存観測点で記録された地震記録、特に1990年伊豆大島近海地震の強震動記録を広く収集し、観測記録・収集記録から関東平野の影響の抽出を試みた。その結果、波形形状の特徴から、関東平野は3つの地域、西部地域、東京湾西側地域、東京湾東側地域に分けられることがわかった。一般に伊豆半島・相模湾方面の浅い地震では周期8秒前後の表面波が関東平野で発達することが知られているが、この傾向は東京湾西側、東側地域で顕著であり、西側では継続時間が長い表面波が岩槻・足利まで、東側ではコンパクトだが振幅の大きい表面波が広く観測されている。これに対して西部地域では表面波は現われるものの発達は小さく、1、2サイクル程度の波形しか示さない。 3.関東平野の表面に厚く存在する堆積層がこうした表面波発達の主因であるが、堆積層はその減衰特性も大きく、これを強震動シミュレーションにおいて無視できない。そこで差分法による地震動シミュレーションに減衰特性を導入するための理論的な研究を行ない、これを実現した。得られたシミュレーション結果から、短周期の成分を含む地震動において減衰特性は重要な要因であることがわかった。
|