研究課題/領域番号 |
06680438
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
北條 仁士 筑波大学, 物理学系, 助教授 (30116660)
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研究分担者 |
間瀬 淳 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (00023325)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | タンデムミラー / 電位形成理論 / モード転移 / 径方向輸送 / 電位閉じ込め / プラグ電子 / 閉じ込め改善 / 修正ボルツマン則 |
研究概要 |
1.タンデムミラーのプラグ部における閉じ込め電位形成に関して、プラグ部の温かい電子の径方向輸送の効果が閉じ込め電位の増大に寄与することはすでに論文で報告しているが、この電位形成理論と京都大学のHIEIタンデムミラーの実験結果を比較して、理論と実験が良い一致を示すことを明らかにした。 2.上記の解析はプラズマの移動度が小さく径方向電場による径方向輸送が無視できる場合の解析であったが、移動度の効果が無視できない場合の解析も輸送係数に対してアインシュタインの関係式を仮定して行った。この場合、電子とイオンのトータルな粒子バランスがプラズマの閉じ込め電位を決めていることが分かった。イオンに関してその損失が供給より大きい時はイオンの輸送は閉じ込め電位の増加に寄与し、一方損失より供給の方が大きい時はイオンの輸送は閉じ込め電位の減少に寄与するということが明らかになった。 3.トカマクの閉じ込めにおけるL/Hモード転移は電場のExBシア流による不安定波動の安定化効果に伴う径方向輸送の拡散係数の低減に起因していると考えられている。それと同様な考え方を用いて電位の大きさに依存して拡散係数が変化することを考慮することにより、供給と損失の粒子バランスから求められる閉じ込め電位が電位が無い場合の軸方向閉じ込め時間と径方向閉じ込め時間の比を変数とした時に、単一解から三重解へ、更に単一解へと変化することを見出した。これは三重解の所をはさんで閉じ込め電位に関するLowからHighへのモード転移が生じることを意味する。この閉じ込め電位のモード転移によって径方向閉じ込め時間及び軸方向閉じ込め時間のジャンプが生じ、トータルな閉じ込め時間が改善されるという結果が得られることが分かった。 4.現在タンデムミラーガンマ10及びHIEIにおける閉じ込め電位に関するL/Hモード転移の実現の可能性について更に検討を進めている。
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