研究課題/領域番号 |
06680451
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
藤田 寛治 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10038086)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 負イオン / 電気二重層 / バルク電界 / エミッシブプローブ / 高周波プラズマ / 自己バイアス電圧 |
研究概要 |
負イオンが高周波プラズマに及ぼす影響を明らかにするために、HeとSF_6との混合ガスを用いた高周波プラズマを発生させ、その電位構造をエミッシブプローブを用いて観測した。得られた結果とHeプラズマの電位構造を比較し、以下のことを明らかにした。 1.He+SF_6プラズマを発生させた場合、高周波電極の近傍に正電荷リッチな領域と負電荷リッチな領域が隣接して存在する、いわゆる電気二重層(ダブルレイヤー)が存在する。 2.He+SF_6プラズマのバルク領域には電界が存在する。 これらはHeプラズマでは認められない性質であり、負イオンの存在により高周波プラズマの電位構造が変化していることを示唆していると思われる。また、SF_6の混合割合を増加させながら観測を行った結果、以下のような事が見い出された。 (1)電気二重層領域の電荷分布が複雑化する。また領域の厚さが薄くなり、内部の電界強度が増加する。 (2)バルク領域の電界強度が増加する。 これらは、負イオン生成により失われるプラズマ中の電子を補うため、シース領域での電離衝突数の増加やバルク領域での電離衝突の発生を促すために生じた変化であると思われる。また、これら以外にも負イオンが増加することの影響と考えられる次のような現象が観測された。 (3)自己バイアス電圧が減少する。これは電子が質量の大きな負イオンに変化し負電荷の移動速度が遅くなったため、高周波一周期内に高周波電極に流入する負電荷の総量が減少したためであると考えられる。
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