研究課題/領域番号 |
06680532
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
細見 正明 東京農工大学, 工学部, 助教授 (90132860)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 大型水生植物 / 植物プランクトン / アレロパシー / 増殖抑制 / 分画抽出 / 緑藻類 / らん藻類 / 最大増殖濃度 |
研究概要 |
異常増殖した植物プランクトンの増殖抑制対策として、大型水生植物が代謝した生理活性物質を用いた方法がある。この生理活性物質は生物由来の物質であるため、実際に使用した場合でも生態系への影響はほとんどないことが予期される。 そこで本研究では、生理活性物質を用いた植物プランクトン増殖抑制方法の基礎的検討として、大型水生植物よりメタノールを用いた生理活性物質の抽出を行い、得られた抽出物について極性及び分子量に基づいた分画操作を施した。また、生理活性物質の生態系への残留の可能性評価するため、増殖抑制効果を示したフラクションの生分解性も検討した。 本研究では、大型水生植物としてオオカナダモ、ハゴロモモ、ホザキノフサを用い、植物プランクトンは緑藻類Selenastrum capricornutum、藍藻類Microcystis aeruginosaを使用した。15EA04:ハゴロモモ及びホザキノフサモのメタノール抽出はS.capricornutum及びM.aeruginosaの増殖を抑制したが、オオカナダモの抽出物はM.aeruginosaに対してのみ増殖抑制効果を示した。さらに、抽出物を極性及び分子量に基づいて分画した結果、各大型水生植物の分子量1000以下である最も極性の高いフラクションが植物プランクトンに対する増殖抑制効果を示した。一方、ホザキノフサ抽出物の極性の低いフラクションもM.aeruginosaに対してのみ増殖抑制効果を示した。また、増殖抑制効果を示した極性の高いフラクションの生分解性の検討によって、植物プランクトンの増殖を抑制する物質は、微生物に対して易分解性の物質であることが明らかとなった。
|