研究課題/領域番号 |
06680534
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
原田 英樹 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70134971)
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研究分担者 |
荒木 信夫 長岡工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (30193072)
小松 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10234874)
桃井 清至 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60003852)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 嫌気性微生物 / メタン発酵 / 細胞外ポリマー / 付着凝集 / グラニュール |
研究概要 |
嫌気性固着型反応器での生物膜,グラニュール増殖体形成(自己固定化)における細胞外ポリマーの役割を以下の手法で検討した。(1)UASB反応器の長期連続実験によって、反応器の異なる高さから採取したグラニュール生物体をサイズにより分級し、細胞外ポリマー(ECP)成分とメタン生成活性に及ぼす有機物負荷(流入有機物強度)の影響を検討した。この結果、ECPの(タンパク質/炭水化物)比は、0.7から2.1の範囲でベッド上部にいくに従い増加傾向を示し、グラニュール径の増大に伴い減少する傾向を示し、グラニュレーションにはECP中の炭水化物画分がより緊密に関与していることが明らかになった。また、グラニュール汚泥の水素利用メタン生成活性は、グラニュール径が増大するに従い低下し、基質の拡散移動抵抗が存在した。(2)UASB反応器中に装着した付着担体への嫌気性微生物群の付着・生物膜形成過程における形態学的観察、細胞外ポリマーの挙動及び各栄養菌群の付着細菌数の推移を追跡した。その結果、嫌気性微生物の付着・凝集過程は4段階の継起プロセス(Adhesion、Clump形成、Conglomerate形成、およびAggregate形成過程)によって特徴付けられることが判明した。EPC中の炭水化物含量はAdhesionフェイズからClumpフェイズの中期までは増加し、以降のConglomerateフェイズおよびAggregateフェイズでは減少傾向を示したが、一方ECP中のタンパク含量はその反対の傾向を示した。その結果、ECPの(タンパク質/炭水化物)比は0.3から1.8まで増加し、細胞の初期付着には、炭水化物画分がより有効に関与していることが判明した。また、同一環境条件下での生物膜形成とグラニュール形成過程における構成菌フローラの形態学的推移を綿密に観察し、嫌気性微生物の自己固定化機構の普遍的なアナロジーを明らかにした。
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