研究課題/領域番号 |
06680543
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中村 由行 九州大学, 工学部, 助教授 (90172460)
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研究分担者 |
朝位 孝二 九州大学, 工学部, 助手 (70202570)
小松 利光 九州大学, 工学部, 教授 (50091343)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 底泥 / 物質輸送 / 底泥の酵素消費速度 / リンの溶出 / 粗度 / 流れ / 乱流境界層 / 濃度境界層 / 底泥の酸素消費速度 / 酸素消費速度 / 粗面 |
研究概要 |
従来までに行われた底泥による酸素消費速度に関する研究は、生物・化学的な側面ばかりが強調されており、水理学的側面に着目した研究はほとんどないのが実状である。しかしながら、水・底泥界面は両者が複合した場であり、物質移動には流れが強く関与しているので、流れの影響を考慮した実験及び理論解析が必要である。 本研究では、まず、流れの影響が考慮できるモデル化を行った。モデルは、界面直上に形成される境界層での輸送モデルの部分と、底質内部の拡散・反応モデルとに分かれる。境界層における物質輸送理論に関しては、Deisslerによるアナロジー理論を水底質界面に適用し、水理学的滑面でのモデル化をおこなった。さらに、粗面における物質輸送に関しては、化学工学などで試みられているCavity modelの考え方を応用し、粗度高さが物質輸送速度に及ぼす影響をモデル化した。底質内部の拡散・反応モデルに関しては、溶存酵素に関する反応と、リン酸態リンに関する反応を考えたモデル化を行った。境界層の輸送モデルと組み合わせる事により、底質の酸素消費速度、及びリンの溶出速度に関して、それぞれが流速に依存するモデルが構築できた。 以上の理論モデルを検証する目的で、三種類の実験系を用いた酸素消費速度・リン溶出速度の実験を行った。それぞれ、コアを用いた連続培養系での実験、矩形断面の長方形管水路を用いた実験、さらに二つの長所を兼ね備え、微小酸素電極を用いたプロファイラー実験系における実験である。いずれの実験においてもレーザー流速計を用いて底泥近傍の流速分布を詳細に測定して、フラックスに対する流速依存性を求めた。 実験及び理論計算により求めた酸素及びリンのフラックスを比較検討したところ、モデルの妥当性が検証され、フラックスを測定するための標準手法が確立された。
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