研究課題/領域番号 |
06680638
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
中田 裕康 東京都神経科学総合研究所, 神経生化学研究部門, 副参事研究員 (00041830)
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研究分担者 |
斉藤 佳子 東京都神経科学総合研究所, 神経生化学研究部門, 主事研究員 (70241263)
斉藤 修 東京都神経科学総合研究所, 神経生化学研究部門, 主事研究員 (60241262)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | アデノシン受容体 / プリナ-ジック / 細胞内情報伝達 / ATP受容体 / MAPキナーゼ / アデノシン / プリン受容体 / 培養細胞 / 細胞情報伝達 / ATP / Gタンパク / 情報伝達 / 細胞培養 / リン酸化 |
研究概要 |
アデノシン受容体の発現調節現象を培養死亡系で解析することに力を注いだ。まずハムスター平滑筋由来DDT1FM-2細胞、ヒト内皮細胞由来ECV304細胞、マウス神経芽細胞N1E115およびラットA1アデノシン受容体cdNAをCHO細胞ヘトランフェクトして作成したA1アデノシン受容体強制発現細胞などがアデノシン受容体を介する情報伝達系を強く発現する事、そしてグルココルチコイドホルモンによりA1アデノシン受容体活性発現が調節されることを示した。またECV304とN1E115細胞では2種のアデノシン受容体サブタイプ(A1とA2b)を持つことをリガンド結合活性およびRT-PCR法で初めて明らかにした。さらにこれらのどの細胞においても、A1アデノシン受容体活性体により同細胞中のMAPキナーゼカスケードが刺激され、その結果遺伝子発現や細胞増殖に関連するといわれるMAPキナーゼ活性が10数倍にも促進されることが見いだされた。MAPキナーゼカスケードにおけるアデノシン情報伝達系の役割はほとんどわかっておらず、この結果は従来考えられている細胞内cAMP濃度の変動を調節すること以外にも細胞増殖、さらには細胞死などへの関与という新しいアデノシン受容体信号伝達系の存在を示唆するものである。 アデノシンの多様な作用は既知の4種のアデノシン受容体以外にもサブタイプもしくは類縁受容体が存在する可能性を示唆している。[^3H]NECA結合活性を指標にしてアデノシンのみならずATPにも親和性を持つ新しいタイプのプリン受容体(様)タンパクをラット脳シナプトゾーム画分に見いだした。種々のクロマトグラフィー操作で高度に精製を行った。またこのタンパクの特異的光親和性指標を開発して、SDS-PAGEにより分子量約54,000の大きさを持つことを初めて明らかにした。
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