研究課題/領域番号 |
06680640
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
若林 繁夫 国立循環器病センター研究所, バイオサイエンス部, 研究室長 (70158583)
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研究分担者 |
池田 俊太郎 国立循環器病センター研究所, 循環分子生理部, レジデント
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | Na^+ / H^+交換輸送体 / カルモデュリン / 阻害ドメイン / 増殖因子 / 細胞内Ca^<2+> / キメラタンパク質 |
研究概要 |
動物細胞Na^+/H^+交換輸送体(NHE1)の構造・機能連関とくにその増殖因子による活性化の機構を分子レベルで調べた。我々はまず、NHE1のカルモデュリン(CaM)結合部位の変異タンパク質の解析から、i)刺激がないとき、CaM結合部位は“pHセンサー"に対して阻害ドメインとして機能すること、およびii)増殖因子によって細胞内Ca^<2+>が増加すると、CaMがNHE1に結合して阻害を解除し、NHE1は活性化されることをほぼ明らかにした。さらにpH感受性調節という機能の観点から、NHE1の細胞質ドメインは、1)aa659-815:pH感受性に影響しない領域。2)aa635-659:pHセンサーへのH+結合を阻害する“自己阻害"ドメインで高親和性にCa^<2+>/CaMを結合する領域。3)aa595-635:pH感受性に影響しないが、CaMによるNHE1の活性化の際に重要と考えられる領域。4)aa515-595:pH感受性を維持する“pH maintenance"領域という4つのサブドメインからなることを見出した。また、NHE1とNHE3(Ca^<2+>によって活性化されないアイソフォーム)およびそれぞれの細胞質ドメインを入れ替えたキメラタンパク質を解析し、NHE1のCaM結合部位の存在によってNHE3もまたCa^<2+>によって活性化されるようになることを発見した。こうして、Ca^<2+>による活性化を担うCaM結合部位はNHE1アイソフォームに特徴的であるが、それはまた阻害ドメインとしてNHE3のpHセンサーとも相互作用できることが明らかになった。
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