研究課題/領域番号 |
06680684
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
後藤 由季子 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (70252525)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | MAPキナーゼ / MAPKK / Ras / 増殖シグナル伝達 / 核移行 / シグナル伝達 |
研究概要 |
哺乳類培養細胞に恒常的活性型MAPKKとしてセリン218とセリン222をグルタミン酸の置換したMAPKKの突然変異体(SESE-MAPKK)とSESE-MAPKKのN末付近20アミノ酸を欠失させた変異体(dNSESE-MAPKK)を発現させたところ、SESE-MAPKKでは30%、dNSESE-MAPKKでは60%の内在性MAPキナーゼが活性化された。転写因子の活性を調べるために、TRE, SRE, CREのそれぞれのエレメントをCAT(クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ)につないだレポータープラスミドとともに培養細胞に形質転換した。dNSESE-MAPKKはTRE-CAT発現活性を1.8倍、SRE-CATを1.7倍、CRE-CATを1.0倍上昇させた。dNSESE-MAPKKと共に野生型MAPキナーゼを共発現させると、TRE-CATは2.6倍、SRE-CATは3.1倍、CRE-CATは0.7倍になった。以上より、MAPキナーゼカスケードの活性化が、TRE及びSREの活性化に十分であり、CREの活性化には不十分であることが示唆された。 MAPキナーゼは、増殖刺激等により核移行することが知られている。我々は活性型MAPキナーゼに特異的に反応する抗体を作製し、局在を検討した。活性型MAPキナーゼはまず細胞質で活性化し、活性化よりもかなり遅れて核移行することがわかった。活性型MAPKKを発現すると、MAPキナーゼの核移行が引き起こされた。また、MAPキナーゼの中和抗体によって、MAPキナーゼの核移行が阻害された。従って、MAPキナーゼが何らかの基質をリン酸化することにより、MAPキナーゼの核移行が起こることが示唆された。
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