研究課題/領域番号 |
06680690
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
祐村 恵彦 山口大学, 理学部, 助教授 (70183986)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 細胞分裂 / ミオシン / 粘菌 / 蛍光標識 / エレクトロポレーション / 細胞骨格 / 細胞性粘菌 |
研究概要 |
1.エレクトロポレーション法による高分子導入法の確立。細胞性粘菌細胞に高分子を導入する条件を検討した。細胞内に導入された蛍光標識高分子の量は、細胞を可溶化後、蛍光分光光度計で定量した。その結果、細胞外の高分子濃度、電気量、電圧の調節により、高分子を希望の量だけ導入する条件を決定できた。 2.蛍光ラベルしたミオシンの細胞内導入の検討。細胞性粘菌よりミオシンを単離し、蛍光ラベルした。この蛍光ラベルミオシンのATPase活性、繊維形成能などをラベルしていないミオシンと比較し、蛍光ラベルにより活性のあまり変化のないラベル条件を決定した。1.で得られた高分子導入の条件に従い、蛍光ラベルミオシンを細胞内に導入することができた。 3.蛍光ラベルミオシンの細胞内での挙動の観察。蛍光ラベルミオシンを細胞内に導入後、超高感度カメラでモニターし、画像解析処理して観察した。細胞運動時には、ミオシンは細胞の尾部に多く観察された。細胞が方向転換する時、ミオシンは細胞の一時的な停止に伴って、細胞の先端に集まり、方向転換後、新しい尾部に集積した。このことは、ミオシンが細胞の運動方向を制限する役割を担ってることを示唆するものである。細胞分裂時には、分裂溝へのミオシンの集積が見られた。 ミオシン繊維の動的構築の観察。繊維の重合、脱重合を行っている様子を生きた細胞内で観察するために、細胞の厚さを薄くして、個々の繊維を観察しやすい方法を検討した。その結果、恒常的ではないが、繊維像の観察に成功した。しかし、まだ、繊維の重合、脱重合過程は捕えられていない。低温処理して、ミオシンの運動性を下げることで観察が可能になると考えており、今後、研究を継続する予定である。
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