研究課題/領域番号 |
06680703
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
目加田 英輔 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20135742)
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研究分担者 |
三田村 俊秀 久留米大学, 医学部法医学教室, 助手 (80268846)
岩本 亮 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10213323)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 膜結合型細胞増殖因子 / HB-EGF / ジャクスタクライン / DRAP27 / インテグリン |
研究概要 |
膜結合型細胞増殖因子は細胞膜貫通領域を持った新しいタイプの細胞増殖因子で、細胞間情報伝達と細胞接着を結びつける因子として注目される。HB-EGFも膜結合型細胞増殖因子であるが、これには別の膜蛋白質DRAP27がアソシエ-トしている。そこで本研究では、Juxtacrine機構におけるDRAP27の役割を明らかにする目的で、1)Juxtacrine実験系の確立と、2)DRAP27のJuxtacrineにおける機能解析、3)HB-EGF-DRAP27とアソシエ-トする他の膜タンパク質の解析を行い、以下の結果を得た。(1)HB-EGFを発現した細胞とEGFファミリー増殖因子依存的に増殖するレシピエント細胞を共培養し、レシピエント細胞が細胞接着依存的に増殖するかどうかを調べたところ、増殖促進が認められた。この増殖促進活性は、HB-EGFの発現量に依存し抗HB-EGF抗体で中和されること、この活性はトランスウェルで両者の細胞を隔離すると認められなくなることから、HB-EGFのジャクスタクライン活性によるものであることが示された。(2)DRAP27のジャクスタクライン活性への影響を調べたところ、DRAP27はHB-EGFのジャクスタクライン活性を著しく上昇させた。(3)免疫沈降による共沈殿、架橋試薬によるクロスリンク実験から、DRAP27にインテグリンα3β1がアソシエ-トしていることを明らかにした。さらに、インテグリンα3β1は、DRAP27を介してHB-EGFとアソシエ-トしていること、3者のコンプレックスが細胞間接着部位に局在していることがわかった。これらの結果は、HB-EGFが単に増殖因子として単独に存在するのではなく、細胞接着因子や細胞外マトリックス蛋白質を含んだ機能的複合体として存在し、細胞接着を介した細胞間相互作用に働いていることを示唆している。
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