研究課題/領域番号 |
06680712
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山下 正兼 北海道大学, 理学部, 助教授 (30202378)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 卵成熟 / 卵成熟促進因子(MPF) / cdc2 / サイクリンB / MO15 / キンギョ / 蛋白質翻訳開始 / 蛋白質リン酸化酵素 |
研究概要 |
キンギョ卵成熟過程における卵成熟促進因子(MPF)の活性化機構を探るため、以下の2点について調べた。 1.卵成熟過程でのサイクリンB合成開始の機構 キンギョ卵成熟誘起において、サイクリンBの翻訳開始はMPFの活性化と直接関わる。本研究ではサイクリンBの翻訳開始と、サイクリンBmRNAのポリA鎖伸長との関係を調べた。アダプター/dTプライマーによるPCR法で、ポリA鎖の長さの卵成熟過程での変化を調べたところ、サイクリンBの合成が始まる時期にそのmRNAのポリA鎖が著しく伸長することを発見した。このことはサイクリンBmRNAのポリA鎖伸長が、サイクリンB翻訳開始と関係することを示唆する。 2.cdc2活性化スレオニンリン酸化酵素の同定 MPFの本体であるcdc2は、サイクリンBとの結合後に、cdc2活性化酵素により161番目のスレオニン(T161)がリン酸化され、活性化する。このcdc2を活性化する酵素として、MO15遺伝子産物に注目し、その機能の解明を行った。キンギョMO15cDNAを大腸菌で発現させ、抗体を作製した。キンギョ未成熟卵抽出液には不活性型cdc2は存在するが、サイクリンBはない。これに大腸菌で作製したサイクリンBを入れると、cdc2のT161がリン酸化され、活性化した。この時、あらかじめ抗体でMO15を抽出液から除いておくと、サイクリンBを入れても、cdc2は活性化しなかった。これにウサギ網状赤血球ライセ-トで作製したMO15を加えると、cdc2の活性化が回復した。このことはMO15がcdc2活性化酵素であることを強く示唆する。
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