研究課題/領域番号 |
06680714
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
網蔵 令子 筑波大学, 生物科学系, 助手 (00101767)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 極細胞形成因子 / ミトコンドリアRNA / Tudorタンパク質 / 電子顕微鏡 / 極細胞質 / 極顆粒 / mtlrRNA / pgc RNA |
研究概要 |
ショウジョウバエ胚発生過程において、mtlrRNAは極細胞形成因子として機能することが証明されており、ミトコンドリアから搬出され極顆粒に局在することが明らかにされている。極顆粒にmtlrRNAが局在することは、このRNAが生殖系列形成に重要な役割を果たしていることを示唆している。本研究は、mtlrRNAが、発生過程のどの時期にミトコンドリアからどのようにして搬出され極顆粒に局在し、極細胞形成に関わるのかを形態レベルで明らかにすることを目的とした。 1.初期胚発生過程におけるmtlrRNAの分布を観察した結果、mtlrRNAは産卵直後から極細胞形成直前までの限られた時期のみに極顆粒に局在することが明らかになった。産卵直後の極細胞質では極顆粒とミトコンドリアが近接しており、その状況下でmtlrRNAがミトコンドリアから搬出される可能性が示唆された。 2.pre-embedding法によるin situ hybridization法を開発し、ミトコンドリア内部と外部のmtlrRNAのシグナルを検出できるようになった。その結果、mtlrRNAがミトコンドリアから搬出される過程を追跡することが可能となった。 3.Tudorタンパク質の機能を欠く突然変異胚ではmtlrRNAがミトコンドリア外へ搬出されないことが示唆されており、Tudorタンパク質は極顆粒のみならずミトコンドリアにも局在していることが報告されている。したがって、Tudorタンパク質がmtlrRNAのミトコンドリアからの搬出に関わるのではないかと考えて、Tudorタンパク質の局在を観察した。実際、Tudorタンパク質は、mtlrRNAがミトコンドリアから搬出される時期にmtlrRNAと同様に極顆粒の周縁部にかたよって分布していた。今後はTudorタンパク質とmtlrRNAの同時検出を試みmtlrRNAの搬出機構の糸口を明らかにする予定である。
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