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ウニ幼生の生体原基形成と甲状腺ホルモン

研究課題

研究課題/領域番号 06680715
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 発生生物学
研究機関埼玉大学

研究代表者

石原 勝敏  埼玉大学, 理学部, 教授 (10008807)

研究分担者 末光 隆志  埼玉大学, 理学部, 助教授 (40092019)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードウニ / ニセクロナマコ / イトマキヒトデ / 甲状腺ホルモン / 成体原基 / 幼生退化 / 成体原基形成 / ヨツアナカシパン / 変態 / 甲状腺ホルモンリセプター
研究概要

昨年度までに、バフンウニ、ムラサキウニ、アカウニおよびヨツアナカシパンにおける甲状腺ホルモンの作用を調べ、発生に伴うこのホルモンの存否と変動を調べたので、本年度は次の諸点を調べた。
ヨシアナカシパンでは甲状腺ホルモン(T4とT3)によって発生が促進され、その含有量も発生に伴って増加し、変態直前に急激に増加することがわかったが、甲状腺ホルモンの合成阻害剤であるチオウレアやヨウ素の取り込みを阻害する過塩素酸カリウムによって、幼生期の発生が阻害されるので、これらの阻害剤が直接甲状腺ホルモンの含有量を低下させているかどうかを明らかにするために、阻害剤の存在下での甲状腺ホルモンの含有量を調べた。その結果、阻害剤の存在下では甲状腺ホルモンの含有量が低下することが明らかとなった。従って、ヨツアナカシパンは、ヨウ素を海水中から取り込んで、自ら甲状腺ホルモンを合成し、その影響のもとで変態まで発生が進み、甲状腺ホルモンを低下させると発生速度が大幅に遅延することが明らかとなった。
同様な研究をニセクロナマコを用いて調べた。ニセクロナマコは胚から長期間を要するオ-リクラリア幼生を経て、さらに短期間のドリオラリア幼生となり、変態して稚ナマコによるという発生過程を経る。ナマコの胚あるいは幼生に甲状腺ホルモンを与えると、発生は停止し、特に発生後期に与えた場合には、顕著な退化現象が観察された。この現象はバフンウニやムラサキウニで見られたように、甲状腺ホルモンが幼生器官の退化と成体原基の形成に有効であったのと同様に、幼生の退化に効果をもつものと考えられる。しかし、イトマキヒトデの発生に対しては、甲状腺ホルモンは効果を示さず、その含有量も低かったので、系統発生学的に綱または亜門間の相違を検討しなければならない。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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