研究課題/領域番号 |
06680720
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
諸橋 憲一郎 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30183114)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 副腎皮質 / 精巣 / 卵巣 / ステロイドホルモン / Ad4BP / 転写因子 / ノックアウトマウス / 生殖器官 / P-450 |
研究概要 |
本研究はAd4BP遺伝子の発現調節機構の解明を通して、ステロイドホルモン産生細胞、特に生殖腺の分化のメカニズムを解明するために行われた。Ad4BP遺伝子上流と第一イントロンを含む領域をCATレポーター遺伝子につなぎ、転写活性を調べた。既に見い出されていたEboxに加え、第一イントロンに極めて強い転写活性を示す領域が見い出された。この領域を詳細に検討した結果Ad4配列が認められ、本遺伝子は自己転写調節能を有することが分かった。更に組織内でこの機構が機能しているかを調べるために、脳下垂体摘出ラットの副腎、性腺におけるAd4BPの発現を調べたところ、発現の維持が認められた。一方、Ebox結合タンパク質に対する複数のcDNAクローンが胎仔精巣ライブラリーより単離されており、構造決定を行っている。Ad4BPの発現と共に分化した細胞が、その後も細胞自身の形質を維持するためにはAd4BPの発現も又維持されなければならない。このような観点から、Ad4BP遺伝子が自己転写調節能有することは極めて合理的であると思われる。しかしながら自己調節機構はその遺伝子が一端活性化された後に、はじめて機能するものであることは明らかである。すなわち、これはAd4BP遺伝子の初発の活性化とは無関係なメカニズムである。細胞の分化を考える上では、むしろ初発の活性化機構が重要であると思われる。既に胎児精巣よりEbox結合タンパク質に対するcDNAを単離しているが、それらの発現や活性を調べることで、Ad4BP遺伝子の初発の活性化機構が解明されるものと思われる。
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