研究課題/領域番号 |
06680783
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
庄司 優 (庄子 優) 東北大学, 医学部, 助手 (10226300)
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研究分担者 |
太田 耕造 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (10185267)
木村 時久 東北大学, 医学部, 助教授 (00004945)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | バゾプレシン / 糖質コルチコイド / 糖質コルチコイド受容体拮抗剤 / 遺伝子発現 / 脱水 / 水負荷 / 低浸透圧 |
研究概要 |
生体内で糖質コルチコイドの過剰や減少が浸透圧受容体や容量・圧受容体を介したバゾプレシン(AVP)の遺伝子発現調節に関与するか否かは未だ明らかではない。これらの点を明かにするために、ラットに糖質コルチコイド過剰と欠乏状態を作成し生理的刺激下のAVP分泌と視床下部におけるAVP mRNA発現の調節を検討した。[方法]ラットの皮下にデキサメサゾンの錠剤(0.5mg、計2回)を植え込み5日後に断頭採血と視床下部の摘出を行った。さらに、対照群とともに3日間の脱水刺激の効果も検討した。他方、糖質コルチコイド受容体拮抗剤RU486の投与(20mg/kg/日、皮下注、3日間)により糖質コルチコイド欠乏状態をもたらしたS-Dラットと対照群において、経口水投与(20mg/kg、60分毎計5回)による血漿浸透圧低下の効果を対照群と比較した。血液より血漿浸透圧、血漿AVPを測定し、視床下部より総RNAを精製して既報のノザン法またはRT-PCR法によりAVP mRNAを検出した。[結果]糖質コルチコイド投与により、血漿浸透圧とAVP mRNAの増加が認められた。また、3日間の脱水により対照群ではAVP mRNAは3倍に増加したが、糖質コルチコイド群では1.6倍の増加にとどまった。両群で脱水による血漿浸透圧の増加に差はなかった。一方、RU 486投与群では血漿浸透圧が非投与群に比し低値であり、水負荷群でも各対照群より低値であった。血漿AVP濃度とAVP mRNAはRU 486投与群では増加し、水負荷によっても有意の減少は認められなかった。[結論]糖質コルチコイドの過剰下では脱水刺激によるAVP遺伝子発現が抑制された。また、糖質コルチコイドの欠乏下ではAVP遺伝子の発現は亢進したが、低血漿浸透圧によっても抑制されなかった。
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