研究課題/領域番号 |
06680827
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
山本 博 富山医科薬科大学, 動物実験センター, 助教授 (00108797)
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研究分担者 |
五十嵐 樹彦 京大, ウイルス研, 大学院生
田中 麻衣子 富山医科薬科大学, 動物実験センター, 教務職員
中村 政美 富山医科薬科大学, 動物実験センター, 教務職員 (50186441)
志田 壽 京大, ウイルス研, 助教授 (00144395)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 細胞障害性リンパ球(CTL) / キメラウイルス / サルエイズモデル / env特異的障害性 / gag特異的障害性 / 実験動物 |
研究概要 |
細胞障害性リンパ球(CTL)は、ウイルス感染の防御に有効といわれている。HIV感染ヒトには、HIV特異的CTLが存在することが報告されている。一方、HIV-1は、non-human Primatesではチンパンジーに感染するが、HIV-1感染チンパンジーの末梢血リンパ球(PBMC)にHIV-1特異的細胞性免疫が見つからないこと(personnelcommunication)、およびチンパンジー自体が実験動物として使いづらいこと(高価でかつ使用できる数が限られている)より、HIV-1特異的免疫反応などを調べるための他の動物モデルの確立が望まれている。SIVmacにHIV-1envを組み込んだキメラウイルス(SHIV)は、マカク属のサルに持続感染し、HIV-1に対する中和抗体を産生することが明らかとなっている。そこで、今回、SHIV感染マカク属サルの末梢血リンパ球のSHIV(envおよびgag)特異的細胞障害性について^<51>Cr release assayおよび^3H release assayによって調べた。その結果、(1)SHIV感染マカク属サルのPBMCは、HIV-1env特異的な細胞障害性を示した。(2)SIVmac gag特異的細胞障害性については、割合は少ないが陽性のサルがいた。(3)さらには、HIV-1env特異的細胞障害性リンパ球は、SIVmac感染アカゲザルにおけるSIVmacenv特異的細胞障害性リンパ球と同様に、CD8+CD16-、およびCD8-CD16-細胞より成り立っていることが明らかとなった。(4)また、SHIVを接種してないノーマルサルのPBMCには、env特異的な障害性を示す細胞が存在すること、そしてそのエフェクター細胞はCD4+リンパ球であることがわかった。(5)SHIV感染サルのPBMC中のこれらenvおよびgag特異的細胞障害性リンパ球の認識するエピトープについて、合成ペプタイドを用いて今後調べていく予定である。(6)これらのことより、SHIV感染マカク属サルはヒトエイズワクチンの研究、開発に、さらには、エイズの免疫病理、感染防御の研究にも利用できるよいエイズ動物モデルと思われた。
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