研究課題/領域番号 |
06680848
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上田 光宏 東京工業大学, 理工学国際交流センター, 教授 (50016789)
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研究分担者 |
田部井 誠 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (00155235)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 生体組織 / 超音波 / 位相歪み / 画質劣化 |
研究概要 |
医用超音波Bモード像の画質劣化の原因として、脂肪や筋肉などの組織間の音速差に基づく、生体非均質層を伝搬中に生じる超音波パルスの伝搬時間のばらつき(位相歪み)が注目されており、近年この補正に関する研究が盛んであったが、実際の生体組織に適用し有効であると認められる方法は得られておらず、生体組織の位相歪みに関する基礎データもほとんど報告されていなかった。そこで、本年度の研究では、我々が提案してきた生体組織の位相歪み分布の高精度測定法を用いて、測定した位相歪みと、超音波の指向性及び超音波像の画質の劣化との関係について 検討した。具体的には、 (1)位相歪みの統計的性質の抽出-振動子の周波数や試料の厚みなどの測定条件を変化させて、異なる生体組織の位相歪み分布を測定し、統計的性質を整理した。 (2)3次元エコーシミュレータの構成-測定した位相歪みを開口上に導入して、リニアアレイの指向性を計算し、エコー信号を計算機上で合成してBモード像を構成し、位相歪みによる画質の劣化を計算機上で再現できるようにした。 (3)比較実験-生体近似ファントム中に球状のテスト物体を埋込み、計算機上で再現された画質劣化が実際のパルスエコー法においても見られることを確認した。 (4)画質評価-Bモード像の画質劣化を定量的に評価するために、我々が提案しているコントラスト減少率という画質評価法をさらに発展させて、球中心の相対エコーレベルを用いて画質の評価を行い、画質劣化の感覚量とよく対応した指数を得ることができた。 今後は、超音波診断装置から取り出したRF信号を用いて、超音波像の鮮明化を目指して、Bモード像構成のアルゴリズムや位相歪みの補正方法について検討していく予定である。
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