研究課題/領域番号 |
06680863
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
藤井 麻美子 上智大学, 理工学部, 助手 (20173396)
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研究分担者 |
丹羽 宗弘 東京慈恵会医科大学, 物理学教室, 助教授 (60056877)
金井 寛 上智大学, 理工学部, 教授 (20053548)
羽 宗弘 京慈恵会医科大学, 教授
酒本 勝之 上智大学, 理工学部, 助教授 (50053674)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 逆投影法 / 位相関数 / モンテカルロ法 / 吸収係数 / 散乱係数 / ヘモグロビン吸光度 / 酸素飽和度 / 光CT / 非等方性パラメータ / CT画像 / 強度変調光 |
研究概要 |
平成6年度は、1)複数の光ファイバーによる血液の後方散乱角度分布の測定、2)100MHzの正弦波変調レーザー光による散乱および吸収係数の測定装置の開発、本装置を用いたイントラリピッドおよびインクの混合液等をサンプルとした実験、および吸収係数と散乱係数の推定、3)生体内の散乱光を完全散乱光と見なした逆投影法による光CTを試た。 平成7年度は、引き続き上記の研究を続け、1)血液の散乱の基礎的検討として一つの楕円体粒子の反射光および透過光の角度分布を幾何学的に求め、本計算により得られた角度分布を用い、モンテカルロ法によって血液の後方散乱光の角度分布を求めた。本法によるシミュレーションと静止血液での実験は結果が良く一致した。また、2)変調レーザー光による散乱・吸収測定では、ヘモグロビンの吸光度の異なる809nmおよび983nmの光を光源とし、濃度を変えたヘモグロビン溶液、生理食塩水と血球の分散液およびイントラリピッド溶液などを試料とした。3)CCDカメラを用いた逆投影法による光CTではCCDカメラで得たデータにファントム表面と空気との界面での屈折率の違いによる歪みの補正を加え平成6年度で得られた逆投影像よりも良好な像を得ることができた。生体と散乱係数を一致させたファントムによる実験では3cmの深さの棒状吸収体の像を確認できた。また、酸化ヘモグロビンおよび還元ヘモグロビンを吸収体とし光源の波長を変えて実験を行ったところ、吸光度の違いによる像の違いを確認できた。4)また、波長809nmおよび983nmでの血液の散乱角度分布の測定を行った。983nmでは水の吸収が強過ぎたが809nmではほぼ妥当な結果が得られた。以上からヘモグロビンの吸光特性を利用した酸素飽和度の分布画像を得る方法についての基礎的検討結果が得られた。
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