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4世紀ラテン教父の聖書解釈におけるプラトン哲学の受容と変容

研究課題

研究課題/領域番号 06710006
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 哲学
研究機関上智大学

研究代表者

荻野 弘之  上智大学, 文学部哲学科, 助教授 (20177158)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード比喩的解釈 / ヘクサメロン / 『ティマイオス』(プラトン) / アウグスティヌス / アンブロシウス / バシレイオス / アレゴリー
研究概要

当初の研究計画との関連で言えば、
(1)アンブロシウスの旧約聖書解釈については、ほぼ予定通りの順調な研究の進展を見た。特に部分的にせよオリゲネス、フィロンとの比較まで達成できた点は予想外の成功で、すでに発表した分については学会でも好評を博した。今年度、ギリシア教父に関する翻訳や研究文献が多く刊行されて、隣接分野の研究者とも問題意識を共有することができたのは幸いであった。従来日本の西洋思想史研究にとっての大きな欠落が徐々に埋められつつあることは喜ばしい。
(2)他方「創世記」解釈をめぐるプラトン「テイマイオス」の影響史Wirkungsgeschichteに関しては、研究過程でいろいろと多岐にわたる問題に遭遇したため、これらの解明にはなお数年の研究を要する。一方後期プラトンにおける神話と哲学との関連について現在欧米で注目すべき新たな研究動向が芽生えており、95年9月にはスペインでそのための国際学会も開催されるので、こうした最新の動向を視野に収めつつ、今後新たな展望を開いて行きたい。
(3)今後この分野での研究課題としては、欧米で急速に進展している電子情報化されたテクスト・データベース(CD-ROM)の導入とコンピュータ・コンコルダンスの活用が不可欠であろうと思われる。そのことにより文献学的な正確さが飛躍的に向上し、従来定説とされていた見解の抜本的な見直しや新たな発見が得られることは間違いないと思われる。
なお今年度の研究成果のうち、プラトンとアウグステイヌス、アンブロシウスに関する「論文」としてはすでに別記の通り雑誌・紀要に2扁を発表した。その他、解説・注釈つきの翻訳(本邦初訳)、学会発表記録、書評などの形では次年度以降に刊行される予定である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 荻野弘之: "正義の外にあるもの-プラトン『国家』における「正義と幸福」の視点" 『哲学雑誌』(哲学会編・有斐閣刊行). 109巻 第781号. 21-35 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 荻野弘之: "〈始め〉の問いと創造の謎-アンブロシウスからアウグスティヌスへ" 『哲学科紀要』(上智大学文学部哲学科編). 第21巻. 31-55 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 上智大学中世思想研究所編成: "中世思想原典集成4 初期ラテン教父 (刊行予定)" 平凡社,

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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