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遮蔽された物体の知覚-発達的変化と計算論的分析-

研究課題

研究課題/領域番号 06710048
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関帝京大学

研究代表者

中沢 仁  帝京大学, 文学部, 助手 (60246006)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード遮蔽 / 形状知覚 / 知覚印象 / saliency
研究概要

「遮蔽」された物体の形状がどのように知覚されているかは、それを調べる際の客観的な測度がいまだ確立されておらず、その知覚過程の発達的な変化の様相も明らかにされていない。
本年度は、乳幼児と成人との結果を比較可能とする実験方法を考案し、そこから「遮蔽」の知覚およびその発達過程を計算論的に分析しようと試みた。
成人を被験者として、知覚されている(と考えられる)遮蔽された物体の輪郭線部分において、光点の検出閾が変化するかどうかを実験的に検討した。今回用いた実験条件においては、閾値が変化しているという明確な結果は得られなかった。
また、静的な刺激だけではなく、動的な刺激条件を用いることによって、乳幼児の遮蔽の知覚においては重要な要因となっていると考えられている運動の要因が成人の知覚に及ぼす影響を調べた。光点の閾値の変化および、描画による遮蔽された物体の形状においては、静的刺激と動的刺激の間に明確な違いは認められなかったが、「見やすさ」あるいは「確信度」といった言葉で表現されるような視覚的印象は、動的刺激の方が高くなる傾向がみられた(すなわち「動いているときの方が、隠れた形がわかりやすくなる」)。
このことから、刺激が動いていることは、遮蔽された物体の形状を決定する要因となっているというよりも、むしろ、知覚印象(saliency;見やすさ、顕著さ)に影響を与えているということが予想される。
今後は、実験条件を変えて、遮蔽されている物体がどのような形状に知覚されているかを閾値を用いて測定する試みを継続するとともに、乳幼児の知覚を調べる際にも応用可能な、遮蔽された形状知覚におけるsaliencyを示すより客観的な測度もあわせて検討していく。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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