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音楽による気分誘導と絵画の要素的・全体的評価

研究課題

研究課題/領域番号 06710057
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関大阪学院短期大学

研究代表者

谷口 高士  大阪学院短期大学, 講師 (20249395)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード気分 / 音楽(聴取) / 絵画評定 / TAT
研究概要

本研究の中心的研究として、音楽の聴取による気分誘導が、被験者の絵画の印象評定において、誘導された気分と同質の方向に評価が特定的に偏向するという仮説をたて、その検証を行った。そのために、聴取音楽の有無を被験者間要因として、気分誘導を行わない統制群と、音楽を聴取することで気分を誘導する実験群を設定して実験を行った。音楽の選出にあたっては、特定の感情価のみ高いものを選び、誘導される気分が特定されるよう留意した。実験に先立って、絵画の感情的側面に関する絵画評定尺度を作成し、絵画の印象評定に用いた。絵画刺激としては、被験者の感情的な側面を刺激しやすいものであること、絵の解釈について一定の標準化がなされていることなどの理由から、TAT図版を用いた。
気分誘導の成否の検討として、気分誘導×感情状態の分散分析を行った結果、感情状態の主効果と気分誘導×感情状態の交互作用が得られた。下位検定によって、抑鬱・不安、活動的快、集中における気分誘導の単純主効果がそれぞれ有意であり、特定の気分のみ誘導するという目的がほぼ達成された。
絵画評定への影響の検討として、気分誘導×評定項目の分散分析を行った結果、評定項目の主効果と気分誘導×評定項目の交互作用が得られた。下位検定を行ったところ、たとえば、抑鬱群は統制群に比べて、抑鬱に関する項目の得点が高く、高場を表す項目の得点が低いなど、絵画の印象をより抑鬱的に評価しているが、親和に関する項目を除く他の項目では気分誘導による差がないことなどが明らかになった。以上の結果から、絵画全体に対する評価は、誘導された気分と同質の方向に特定的に偏向することが明らかとなった。絵画の要素と全体での気分の効果の違いについては、明快な結果は得られなかった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 谷口 高士: "音楽聴取によって生じる気分と絵画の印象評価" 大阪学院大学人文自然論叢. 31(9月発行予定). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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