• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

幼児の潜在的な行為対象化能力の開発を促す相互交渉メカニズム-折り紙課題を用いて-

研究課題

研究課題/領域番号 06710082
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関熊本大学

研究代表者

藤田 豊  熊本大学, 教育学部, 講師 (60238590)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード行為の対象化 / 構成過程 / 相互交渉 / 折り紙 / 発達
研究概要

本研究の目的は,平成5年度科学研究費の課題研究(課題番号05710087)の知見を踏まえて,幼児期の子ども(3,4,5歳児)が,自分の行為を自発的に対象化できるためには他者とのいかなる介入形態が必要とされるのか,その相互交渉が持つ潜在的なメカニズムを大人と子どものペアと子ども同士のペアを設定して検討することである。実験は2つの位相から構成された。第1位相では,特に制約を与えない状況で子ども同士ペアで折り紙を折らせた。第2位相では,そこでの構成行為のつまずきの原因を幾つかのパターンに分類し,各エラーパターンに対応する実験者からの介入を構成した。特に,子どもがつまずきの原因を曖昧にしか特定できない介入とかなり具体的に特定化できる介入とを区別するために,構成行為を展開するためのフレームを設定した。第2位相の最後に,それまでの構成行為のプロセスを子どもがどの程度対象化することができたかを確認した。その結果,(1)子ども同士の構成過程の分析から,折り紙図式に要求されている個々の操作を言葉で定義することそのものは,同一の課題を何度も繰り返した後に可能であり,言葉での理解よりも動作での理解が先行すること。(2)そこで定義された言葉は,その後の課題での子どもの構成行為に影響を及ぼすこと。(3)子どもと大人との構成過程の分析から,特に3,4歳児にとっては,つまずきの原因が多層からなるために1つの操作を獲得するまでにはフレームを設定された中での具体的な介入が繰り返し必要とされること。(4)折り紙図式を見ながら1人で折れるようになった後でも,そこで学んだ個々の操作がすぐに子どもの中に内在化されるわけではなく,完成図のみを見せられて必要な構成過程を再現できるためには表象能力の発達が関与すること,などが示唆された。本研究結果をまとめた論文は,学会誌(教育心理学研究or発達心理学研究)に投稿する予定である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi