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フランスの教育・雇用システムにおける「資格」の機能と再編に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06710170
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育学
研究機関江戸川女子短期大学

研究代表者

藤井 佐知子  江戸川女子短期大学, 人文学科, 講師 (50186722)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード教育システム / 雇用システム / 資格 / フランス
研究概要

フランスは公教育に組み込まれた一元的資格制度をもっており、このことがフランス教育の特質であると同時に、独特の教育=雇用関係を形成している。本研究では、フランスにおける資格の社会的効用と教育システムとの関連構造を明らかにするために、(1)労働市場内での資格の有用性の実態分析、ならびに、(2)近年展開されている資格制度再編論議の検討を行った。その結果次の点が明らかになった。
1.労働市場内では、賃金・昇進・昇給等が資格(学歴)水準の高低に基づいて厳格に階層化されており、それがこの国の学歴主義を根底で規定しているといえる。その格差は近年ますます拡大する傾向にあり、これが人々の高学歴指向に拍車をかけている。
2.この資格(学歴)ヒエラルヒ-を是正するために政府は、資格交付における能力評価の基準を従来のような<学校的>能力に限定せず、それ以外の多面的能力を積極的に評価することを基本的視点とした改革案を検討中である。ここで特に強調されているのが、<理論的能力から実践的能力へ>というテーマである。
3.上記改革案を一部実現するために制定された「資格交付のための職業経験の認証に関する法律」(1992年)は、職業期間中に獲得した知識技能を資格認定の要素に組み入れることを定めたもので、資格体系の再編をめざした画期的法律である。特に、理論よりも実際の職務遂行能力や経験を評価対象にする方途を具体的に定めている点が注目に値する。具体的な施行様式は目下検討中であるが、これが制度化されれば、選別的性格を強くもつ学校教育にも大きな変化が及ぶものと判断される。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 藤井佐知子: "フランスの資格制度-特質と課題-" 日本生涯教育学会年報. 15. 105-122 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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