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日本語文の意味・構文的な階層構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06710243
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 国語学
研究機関筑波大学

研究代表者

矢澤 真人  筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (30182314)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード階層的意味 / 格助詞 / 意味役割 / 「で」格
研究概要

本研究は、単語そのものに組み込まれる意味・構文的情報と、文構造の階層から付与される意味・構文情報とを区別し、この両者から構文における文の意味構成を解析していくことを目的する研究の一環をなす。昨年度までに、文の階層的な意味情報の抽出を進めるとともに、格成分と専用修飾成分との意味的相関の問題や、連用修飾成分や任意格成分を含めた日本語の基本語順の問題、連体修飾と連用修飾との意味的相関の問題などについて、成果を得てきた。
これを受けて、今年度は、主として同じ形態をとる必須格と任意格との意味的連続性の問題、おとび、格の交替や代換といった問題について分析を進めた。特に、いわゆる格助詞の分布や意味用法をこの階層の上に展開する作業に入り、文法的格の意味的格との区別、「で」格の意味役割と階層との相関等について考察を進め、次の二点を明らかにした。
1 いわゆる格は文構造における主要成分を示す「構造表示の格」と意味役割を示す「意味表示の格」とに分けることができ、また、その表す意味役割が階層によって変わる「階層依存の格」階層によって変化しない「階層非依存の格」とに分けることができること。
2 意味役割には、名詞の意味内容や動詞の意味内容のほかに、階層的な関わりが考えられること。たとえば、「で」格は、基本的に「動きの仲介・媒体」を表す意味表示格と考えられ、これが名詞や動詞、階層のあり方などによって、「道具」「手段」「場所」「原因」などの意味に解釈されると考えられること。
以上のような作業を進める過程で、従来の辞書類の記述の検討も行い、書籍型の国語辞典とFEP辞書や日本語校正システム用辞書などとを比較し、今後の両者の融合化のために、意味の記述や構文情報、表記情報が、それぞれどう記述されるべきかについても考察を進めた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 矢澤真人: "道具としての国語辞書" 日刊日本語論. 2-4. 66-71 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 矢澤真人: "「格」と階層" 森野宗明教授退官記念論集 言語・文学・国語教育. 101-118 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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