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朝鮮司訳院清学書の書誌学的・言語学的研究-写本類に現れたハングル注音について-

研究課題

研究課題/領域番号 06710306
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 その他外国語・外国文学
研究機関富山大学

研究代表者

岸田 文隆  富山大学, 人文学部, 講師 (30251870)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード朝鮮司訳院 / 清学書 / ハングル注音 / 満洲語音韻史 / 満洲語表記法
研究概要

本研究では、朝鮮司訳院の清学書(満洲語学書)のうち上梓されるに至らなかった写本類、清刊の版本であるが司訳院で教材に使用されたときの書込みを有する資料について、その書誌学的検討と満洲語音韻史における資料的価値の解明を試みた。
まず、前者写本類については、ソウル大学奎章閣に所蔵される『漢語抄』をとりあげ、その体裁・内容をその他の清学書等と比較した結果、これが『漢清文鑑』を適当に取捨選択して筆写したものであることを明らかにした。従来この写本は他の版本等を写したものではなく独自に編纂された草稿本と考えられていたものであるが、本研究は、このような通説に是正を加えることができたと思う。
次に、後者書込み資料については、パリ国民図書館所蔵の満漢『千字文』をとりあげた。この資料には原本の満洲字および漢字の右傍に後人がハングルで注音を施した部分が見られるが、このうち満洲字に付されたハングル注音をすべてコンピュータに入力してデータベースを作製し、それをその他の清学書に見られるハングル注音や満洲語諸資料に現れる語形等と比較検討した。その結果、この資料の満洲字ハングル注音は、概ねは逐字対音的な性格を帯びるものの、ある場合には、満洲字の字面にとらわれず当該満洲字綴りの実際の発音を考慮して注音を施したと考えられるものがあることが確認された。この点において、この資料は満洲語の表記法および音韻史の研究に寄与しうるものであることが明らかとなった。この資料の資料的価値を論じたものは今まで皆無であったので、それを試みた本研究は一定の意義があると信じる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 岸田文隆: "バリ国民図書館所蔵の満漢「千字文」について(1)" 富山大学人文学部紀要. 21. 77-133 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 岸田文隆: "《漢語抄》〓出處" Altai Hakpo(Journal of the Altaic society of korea). 4. 49-55 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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