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17世紀インドの詩論書『カヴィ・プリヤ-』の諸写本比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 06710307
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 その他外国語・外国文学
研究機関(財)東方研究会

研究代表者

水野 善文  (財)東方研究会, 専任研究員 (80200020)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードケ-シャヴダ-ス / カヴィ・プリヤ- / ブラジ・バ-シャー / 詩論書 / 写本
研究概要

インドの近代語(広義のヒンディー語)による文学は、11世紀には既に萌芽し、幾つかの方言が文学用語としての立場を交替させながら、中世後期の北インドの文化を映し出してきた。その中でも、マトゥラ-を中心とするブラジ地方のブラジ・バ-シャーによる文学は、15・16世紀にクリシュナ信仰文学と呼ばれる一時代を画した後、古典のサンスクリット文学が辿ったように、技巧優先の方向に進んだ。それは、文学用語として洗練された証左でもあるわけだが、必然的に作詩法上の論理に関する作品も記されるようになる。その先駆的存在なのがケ-シャヴダ-スで、彼の修辞論書が『カヴィ・プリヤ-』である。
今回の研究では、ケ-シャヴダ-ス研究の一端としての『カヴィ・プリヤ-』読解作業にあたり、研究代表者が留学中の1990-92年に収集した同書の諸写本を比較検討することがテーマであった。先ず、業者に依頼して35mmネガフィルムから焼き付けし[焼付費]、それらのテキストをローマ字転写してコンピュータに入力した[補助者に対して謝金]。全16章のうち、最初の2章に関しては詳細に吟味した(論文の形で公表される予定)。この2章においては、修辞論を扱う本題に入る前の、ケ-シャヴが仕えた王と自分の家系の紹介に当てており、歴史的に示唆するものがあった。ムガル期ムスリム統治下のヒンドゥー諸侯の生活・文化を窺い知ることができた。
写本を比較することによって期待された、批判的校訂テキストの作成および言語的特徴の地域差の指摘など、語学的な吟味は今後に譲らねばならなくなってしまったが、語形の使用傾向から、幾つかの写本の相互の近似関係が明らかになりつつある。もう少し時間をかけて全編にわたって吟味し、写本伝播過程を探り、ケ-シャヴダ-スの他に与えた影響の様を考察したい。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 水野善文: "ケ-シャヴダ-スの“カヴィ・プリヤ-"第1章・第2章-17世紀インドの修辞学書・序章,史料として-" 東京大学 東洋文化研究所 紀要. 127. 1-74 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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