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先進国の経常収支不均衡是正のためのマクロ経済政策の国際協調に関するゲーム論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06730025
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 経済政策(含経済事情)
研究機関神戸大学

研究代表者

井澤 秀記  神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (80159657)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード経常収支不均衡 / 貯蓄・投資バランス / 国際政策強調 / ゲーム理論 / シミュレーション分析
研究概要

日本の1993年の経常収支黒字が,1,317億ドル(対GDP比3.1%)と過去最高となり,日本の経常収支黒字削減を求める要求が一段と高まっている。他方,米国の経常収支赤字は,93年には1,092億ドルにのぼっている。経常収支は,国民経済計算上は事後的に貯蓄-投資差額に一致し,資金循環勘定より海外部門の資金過不足にも一致する。貯蓄-投資バランス・アプローチによれば,日本の経常収支黒字の拡大は家計部門の貯蓄率が安定しているのに対して,バブル崩壊後の法人部門の投資超過が縮小したことが背景にある。他方,米国では80年代に入って政府部門の大幅な投資超過が続いており,民間部門の貯蓄率が低いままである。したがって,大幅な財政赤字が米国全体での投資超過をもたらし,経常収支を赤字にしているといえる。日本の貯蓄超過が資本流出という形で米国の貯蓄不足を補っていると考えられる。そこで,財政・金融政策が日米の経常収支にどのような効果を及ぼすかを調べるために,マッキビン-サックス・グローバル(MSG)モデルのresearch versionをW.マッキビンより1年間のリ-ス契約で使用し,以下のようなシミュレーション結果を得た。(1)日本が永続的に政府消費(対GDP比)を1%増加させた場合,日本の内需拡大は米国の経常収支を黒字化する一方で,日本の経常収支を赤字化する効果を持つ。(2)米国が永続的に政府消費を1%減少させた場合,米国の財政赤字の削減は米国の経常収支を改善させ,日本の経常収支を削減する効果を持つ。(3)日本が永続的にマネーサプライを1%増加させた場合,米国の経常収支はわずかではあるが赤字になり,日本の経常収支は黒字になるがその程度は小さい。(4)米国が永続的にマネーサプライを1%増加させた場合,米国の経常収支は黒字になるが,その効果は減衰していき,日本の経常収支は初めは赤字になるが,途中から黒字に転じる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 井澤秀記: "『金融政策の国際協調-国際通貨・金融システムの改革』第5章の補論2" 勁草書房, 207 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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