研究課題/領域番号 |
06740139
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
田中 環 弘前大学, 理学部, 講師 (10207110)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | vector optimization / minimax theorem / approximately efficient points / approximation / vector-valued convex functions / cone-convexity / pointed convex cones / cone saddle points |
研究概要 |
最適化理論全般に関連する凸解析及び錐解析に現れる解析的な性質を体系化するために、その最近の研究結果を論文の別刷りやコピーとして収集した。これらの資料をもとにして研究を行った結果、大きく分けて2つの新しい知見が得られた。 一つは、ε-劣微分解析を取り入れたベクトル最適化問題の考察を行い、ベクトル最適化問題の近似解の解析的研究への応用を行ったことである。これは、ベクトル最適化問題の近似解の解析的研究に関するユニークな取り組みであり、近似的有効解の存在性やその特徴付けが理論的に与えられた。また、これまでに知られている近似解に比べて病的な例を除去した近似解の概念を提唱し、その有効性を検証した。 もう一つは、ベクトル値関数に関する性質を凸性・準凸性及び半連続性についていろいろなクラス分けとそれらの間の関係について詳細に調べ、これを基に新しいタイプのベクトル値ミニマックス定理を証明した。これは、ベクトル最適化のゲーム理論的応用と考えられ、これまでの著者のベクトル値ミニマックス定理が整理された。 今回のこの後者の研究に対して、ロシアから招待講演の依頼があり、平成6年9月にオレホボ・ズエボ(Orekhovo-Zuevo)で開催された「不確実性の下での多基準問題について第3回国際研究集会」に組織委員として出席し、ベクトル値ミニマックス定理について45分の全体講演を行ってきた。 ロシアでは、最適制御の立場から微分ゲームのベクトル版に関する研究が盛んであり、私のベクトル値ミニマックス定理は多くの注目を浴びた。しかも、この訪問を契機に自分のこれまでの研究の応用を微分ゲームに見いだすことが出来たのは、たいへん大きな収穫である。今後は、ロシアの研究者との共同研究などを通じて、ベクトルミニマックス理論を大きく発展させたいと願っている。
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