研究課題/領域番号 |
06740183
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉之原 立史 東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (00260505)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 宇宙論 / 構造形成 / 銀河 / 流体力学 / 数値シミュレーション / 暗黒物質 |
研究概要 |
銀河の持つ様々な形態は、通常、いわゆるハッブル系列に分類されている。本研究の目的は、冷たい暗黒物質で満たされた宇宙という枠組みの中で、ハッブル系列を説明することが可能かどうか、また、もしそれが可能であるならば、銀河の形態を決めている主な要素が何であるのかを、数値シミュレーションにより明らかにすることである。研究代表者が開発した数値計算コードにより、前年度にはすでに、重力、ガスの圧力、輻射による冷却および星形成と超新星爆発の影響を取り入れたシミュレーションを行うことができるようになっていた。しかし、研究目的を達成するためにはまだ不十分な点があったので、本年度は、次のようなコードの改良を行った。まず、暗黒物質やガスを表す粒子毎に、独立した時間ステップを持たせることができるようにした。この結果、系の一部が短い時間スケールで進化するような状況の下でも、系全体の進化を追うのにさほど大量のCPU時間を必要としないようになり、限られたCPU時間内に十分な精度をもつシミュレーションを行うことができるようになった。また、輻射場の存在の下でのガスの加熱率や冷却率を正確に計算するルーチンを開発し、これをコードに組み入れた。これにより、輻射場がガスの熱的進化に及ぼす影響をも考慮にいれたシミュレーションが可能となった。今後の研究においては、改良されたコードを用いて、様々な初期条件や環境の下での銀河の形成と進化を系統的に調べていく予定である。
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