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カルコパイライト形半導体の単結晶成長プロセスと欠陥制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06740261
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
研究機関日本大学

研究代表者

松下 裕亮  日本大学, 文理学部物理学科, 助手 (30256789)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードカルコパイライト形半導体 / 単結晶成長 / 結晶生成プロセス / 欠陥制御
研究概要

格子欠陥や異相の抑制した高品質なCuInSe_2結晶作製のために、熱分析(DTA)、粉末X線回折法により、バルク結晶生成過程の解析を行った。その成果をふまえて、より良質なバルク単結晶成長を行った。
Cu+In+Se_2からの生成過程において、420℃までにIn-Se,Cu-Se系の中間生成物が形成される。その後、固相反応で一部のCuInSe_2が徐々に生成されながら、CuInSe_2の融点直前で大多数が生成する。この間の反応過程は不安定であり、生成結晶内に多くの格子欠陥や異相が残留する可能性がある。CuIn+Se_2からの生成過程において、575℃でCuIn合金が急激にセレン化され、大多数のCuInSe_2が生成される。ところが、すでに520℃でIn-richなCu-In融液がセレン化され、わずかにCuSeとInSeも生成されてしまう。
そこで、格子欠陥、異相としての中間生成物を抑制するために、CuIn合金を600℃以上にしてから、Se蒸気圧をかけてセレン化した。組成のずれによる電気的、光学的特性を解析するために、CuIn融液をセレン化し、Se蒸気圧による組成制御を行った。また、振動による転位の抑制のために、温度分布移動型水平ブリッジマン法により単結晶成長させた。結晶成長端では複数の単結晶の集合体であるが、成長が進むにつれて大型単結晶化し、従来の方法より良質で物性抑制された結晶が作製できた。ホール係数の温度依存において、n-type結晶では、浅いドナ準位を持つアンチサイト欠陥In_<Cu>の影響が支配的である。それに対して、p-type結晶では、深いアクセプタ準位を持つカチオン空孔(V_<Cu>かV_<In>)、浅いアクセプタ準位を持つアンチサイト欠陥Cu_<In>、ドナ準位を持つIn_<Cu>の濃度比により、ホール係数の温度変化が決まる。ここで、In_<Cu>濃度がホール・オーバーシュート温度を決定し、p→nへの伝導型変換はCu_<In>濃度に関係するとことがわかった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2020-05-15  

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