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パルス中性子分光による反強磁性鎖の量子効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06740304
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関高エネルギー物理学研究所

研究代表者

伊藤 晋一  高エネルギー物理学研究所, ブースター利用施設, 助手 (00221771)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードパルス中性子 / 非弾性散乱 / 一次元反強磁性体 / 量子効果 / CsVCl_3
研究概要

S=3/2のハイゼンベルグ型一次元反強磁性体であるCsVCl_3の一次元鎖方向の中性子非弾性散乱実験を行なってきた結果、これまでに、T=40K(>T_N=13K)での磁気励起の測定によって、ブリルアンゾーン境界での励起エネルギーε_<ZB>が75meVであり、また、励起の線幅Γが4.3meVで、古典論(1.8meV)^<1)>に比べて大きく、線幅の大きさは波数に依存しないことを明らかにしてきた。古典論^<1)>では低温で
ε_<ZB>(T)=4SJ-2SJκa,Γ(T)=2SJκa,κ(逆相関長)=k_BT/2JS^2a
なる温度変化が示されている(J:一次元鎖内交換相互作用定数、a:格子定数)が、この系のスピン動特性を、古典論との比較において議論するために、本研究では、磁気励起の測定を20,50,80,120,200Kの温度に対して総量20ccの単結晶試料を用いて行なった。各温度での非弾性散乱スペクトルを線幅Γが波数に依存しないローレンツィアンでフィットしてε_<ZB>(T)とΓ(T)を得た。ε_<ZB>(T)は温度とともに減少し、Γ(T)は温度とともに増大するが、いずれも古典論とは異なった振舞をすることが明らかになった。これらの振舞は、相関長が量子効果によって古典論で予想される値より小さくなっていることによって説明できそうであり、その点を解明するための実験が必要になった。なお、補助金は、温度測定用機器、試料作成用原料試薬及び中性子散乱実験用サンプルホルダーの購入、並びに、研究打ち合わせ等のための旅費、データ解析等に対する謝金に使った。
1)G.Reiter and A.Sjolander,J.Phys.C: Solid State Phys.,13(1980)3027.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.ITOH: "Quantum Spin Dynamics of an S=3/2 Heisenberg Antiferromagnetic Chain" Phys.Rev.Lett.(印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] S.ITOH: "Inelastic Pulsed Neutron Scattering of CsVCl_3" Physica B. (印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2020-05-15  

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