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セルオートマトンにおけるダイナミクスの制御

研究課題

研究課題/領域番号 06740322
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物性一般(含基礎論)
研究機関京都大学

研究代表者

武末 真二  京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60183860)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード熱伝導 / マックスウェルの悪魔
研究概要

熱伝導などの非平衡の状況下で、拡散的な動力学が実現されるのは系がどのような微視的ダイナミクスに従う場合か。すなわち、巨視的な時間反転対称性の破れはどのような場合に起こるのかという興味から、1次元の可逆なセルオートマトンの族ERCAを用いた研究を続けてきた。その一環として、力学系の制御に対する応答からこの問題を考えてみようというのが、本研究の目的であった。当初はパターンの制御を考えていたが、熱浴を制御した方が、いわゆる「マックスウェルの悪魔」との関係からより物理的であるとの判断に立ち、その方向の研究を行うこととした。具体的には、これまでのようなモンテカルロ的な熱浴ではなく、エネルギーの統計性としては熱浴と同じでありながら、熱流のコントロールをある程度行えるような境界条件を考えた。その結果、ある種のルールに対してはこの「マックスウェルの悪魔」は有効に働き、エネルギーの統計性としての温度と、実効的な温度とが異なるようにできることがわかった。これを用いて、低温の熱浴から高温の熱浴へと熱流を引き起こすことも可能である。さらに、温度というパラメータでは表されないような統計性を持つ「熱浴」を境界に付けた結果、拡散的動力学を実現するようなルールでは系の内部は局所平衡的になっていること、その場合の境界の実効的温度は結局熱流の大きさによって制御されることが判明した。これらの結果に関して論文を準備中であり、さらに確率ではなく可逆な力学系で熱浴を実現し、その初期条件としてマックスウェルの悪魔的なものを考えられないかという点から研究を進めようとしている。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Takesue: "Nonequilibrium Statistical Mechanics of Reversible Cellular Automata" Proceedings of International Conference on Dynamical Systems and Chaos - Tokyo 1994. (発行予定). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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