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高解像度モデルを用いた西岸境界流の離岸の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06740370
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 気象・海洋物理・陸水学
研究機関東京大学

研究代表者

藤尾 伸三  東京大学, 海洋研究所, 助手 (00242173)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード西岸境界流 / 海洋大循環 / 数値モデル / 再循環 / プリミティブ方程式モデル
研究概要

海洋における中規模スケールの現象を分解できるような高解像度のプリミティブ方式に基づく海洋大循環モデルを用いて西岸境界流の様子を調べた.パラメータをさまざまに変化させたケース・スタディを10ケース以上行うことで,以下のことを明らかにした.
風応力を強くするにつれ,境界流は順圧渦を伴うようになる.水平混合が強い場合にはエネルギーは亜熱帯循環北西部分で定在ロスビー波(慣性粘性境界層)により散逸する.この場合,境界流の離岸は見られず,時間平均した亜熱帯循環場は北半分の流線を波打つことを除けば,ほとんど南北対称である.しかし,混合を弱くなると,もはや定在ロスビー波による散逸は十分ではなく,亜熱帯循環の北西部に極めて強い再循環を形成され,亜寒帯循環との境界に強い内部ジェットができる.ジェットは時間的に不安定であり,再循環の強さの強弱や南北への移動により大きく変動する.エネルギー収支においては,いずれの場合も,渦は平均場の運動エネルギー(順圧不安定)と密度場の位置エネルギー(傾圧不安定)の両方によって駆動されている.しかし,西岸境界を非粘着にすると密度場からの寄与ははほとんどなくなる.
このような境界流の振る舞いは過去の準地衡流モデルの結果と大きく異なる.これは本研究では西岸境界付近では等密度面が浅くなり,フロント状の構造を伴うことによる.フロント構造は現実の境界流における大きな特徴であるが,準地衡流モデルそれを再現できない.本研究ではその重要性が定性的ではあるが明らかにした.今後,西岸境界流の研究では本研究と同様のプリミティブ方程式モデルが強く望まれる.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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