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惑星探査衛星搭載用荷電粒子射出装置の基礎開発(電子・ポジトロンによる能動実験)

研究課題

研究課題/領域番号 06740381
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 超高層物理学
研究機関東京大学

研究代表者

平原 聖文  東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (50242102)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード惑星探査 / 飛翔体搭載 / 電子銃・電子源 / フィールドエミッション
研究概要

本研究では、フィールドエミッションタイプの電子源の基礎実験を行い、その基本特性を明らかにした。この電子源は新しい半導体デバイスの1つとして、最近、実用化に向けての精力的な研究が始まり、実際の製作工程は確立されているものの、電子銃の基本部品としての性能試験は、現在でも電子の射出現象を確認する程度のものに留められており、電子ビームの強度、収束特性、あるいは時間変動等の詳細なデータは未知であった。
我々の実験的研究では、試作品を入手し、高真空チャンバーを用い、試験環境を整備し、駆動回路等の開発を通して、上述の詳細なデータを取得し、将来の惑星探査に不可欠な強強度電子銃としての可能性を見出す事に成功した。このデバイスは本来、ブラウン管や液晶パネルに代わる小型・薄型ディスプレイへの利用が大きな目標であったため、当面の問題としては、搭載・動作条件(打ち上げ時の振動・衛星内の汚染環境等)が過酷で、要求される特性(大電流量、安定性、少消費電力、長寿命等)が厳しく、周辺装置も可能な限り簡略化する事が必要であったが、一応の目処を付ける事が出来た。具体的な成果としては、ゲート電圧による電流量の変動とエミッタからゲートへのリ-ク電流の確認、電子射出に致命的な汚染物質の同定、放出電流の1/f雑音による時間変動、等の問題点の掌握がまず挙げられよう。更に、これらの問題克服の為に、FETを用いた電流放出の制御・安定化、ゲート電圧制御による不純物除去、等にもある程度成功した。
しかし、飛翔体搭載を実現する為には、更なる工夫・開発が求められる。我々研究班としては、今の段階では製造過程まで深く関る事は困難であり、この様な基本動作特性の取得と、駆動回路開発、あるいは電子銃本体の設計を通して、今後もフィールドエミッションタイプの電子源を用いた基礎実験を行い、惑星探査用デバイスの一つとしての技術を確立させる事を目指す。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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