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月光を利用したフーリエ変換分光器による塩酸の観測

研究課題

研究課題/領域番号 06740383
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 超高層物理学
研究機関名古屋大学

研究代表者

中島 英彰  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (20217722)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード大気化学 / 塩酸 / フーリエ変換分光器 / FTIR / 分光観測 / 硝酸 / 月光観測 / オゾン
研究概要

本年度は、本研究目的である月光を利用したフーリエ変換分光器(FTIR)による塩酸の観測を行うための基礎データを得ることを試みた。本研究に用いるドイツBruker社製IFS-120Mフーリエ変換分光器は、当初光学系の不具合が見つかり、ドイツのBruker本社へ返送し光学系の微調整を行った。その後分光器が9月に日本へ戻って来るのを待って、豊川の太陽地球環境研究所へ設置し、テスト観測を始めた。まず太陽を光源に用い、波長2〜17μmの間の赤外領域を、InSb及びMCTの2つの受光素子を用いて観測を行った。その結果、オゾン(O3),塩酸(HCL)、亜酸化窒素(N2O)、メタン(CH4)、硝酸(HNO3)、フッカ水素(HF)等の微量気体成分の良質のスペクトルが得られることが確認された。これらの観測は、その後も天候の許す限り連続して行っている。
次に、これら得られたスペクトルから、それぞれの気体微量成分のカラム量を導出することを試みた。そのために、アメリカやニュージーランドで開発、改良が進められているSFITと呼ばれる解析プログラムを用いた。このプログラムはIBM・PCコンピュータの上で走らせることができる。本研究費で購入した新型のIBM・PCコンピュータ上にSFITが走るような環境を構築し、データ解析を行うことができた。その結果、上に述べたような各気体成分について、その鉛直カラム量を導出することが可能となった。
更に、本研究課題の最終目的である月光を光源に用いた観測を試みた。ところが、月は太陽に比べて温度が低いため、塩酸の吸収源であるInSb受光器の領域(波長6μm以下)では非常に信号強度が低く、当初見積もった以上に積分時間を増やす必要があることが判った。それに比べ、硝酸やオゾンの吸収線のあるMCT受光器の領域ではまだ信号強度は強いのだが、現有のMCT受光器ではそれでも感度が不足しており、より高感度のMCT受光器を導入する必要があることが判った。今後は、その方向に向けさらに試験観測を続けていく予定である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Kondo,: "Ground based measurements of column amounts of NO2 over Syowa Station,Antarctica," J.Geophys.Res.99. 14535-14548 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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