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新しいタイプのビスムトニウム化合物の構築およびそれを利用した合成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06740480
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関京都大学

研究代表者

俣野 喜博  京都大学, 理学部, 助手 (40231592)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードビスマスジフルオリド / ルイス酸 / シリルエノールエーテル / シロキシシクロプロパン / オキソアルキル / ビスムトニウム塩 / ビスムトニウムイリド / エポキシケトン
研究概要

1.ビスマスは安定元素の中で最も重い元素であり、しばしば軽元素の化学からは予測できない興味深い挙動を示す。本課題においては、最近までその姿が全く知られていなかったオキソアルキルビスムトニウム塩および準安定型ビスムトニウムイリドの一般的な合成法を初めて確立し、その構造と反応性について詳細に検討した。
2.トリアリールビスマスジフルオリドをルイス酸存在下、シリルエノールエーテルもしくはシロキシシクロプロパンと反応させると、2-あるいは3-オキソアルキルトリアリールビスムトニウム塩が安定な結晶として得られる。X線結晶構造解析の結果、これらのオニウム塩の安定化にはアルキル鎖のカルボニル基の空間配置が重要な役割を果たしていることが明かとなった。また、それぞれのオニウム塩は求核種との反応においてアルキル基を選択的にトランスファーする。
3.2-オキソアルキルビスムトニウム塩は、低温下適当な塩基を作用させると、準安定型のトリアリールビスムトニウムイリドに変換される。得られたイリドはアリデヒド、アジリジンとの反応によりα,β-エポキシケトン、α,β-アジリジノケトンとトリアリールビスムチンを良好な収率で与えるが、このような反応形式は同族のリン、ヒ素、アンチモンの類縁体には見られず、この反応においてビスマスの特異性が顕著に現れていることが明かとなった。
4.上記の結果は、高原子価有機ビスマス化合物の持つユニークな化学性の一面を明らかにするものであり、今後さらに各種ビスムトニウム化合物の合成、構造および反応性について系統的に研究を進めていく予定である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Matano: "Triphenylbismuthonium 2-Oxoalkylide,A Moderately Stabilized Bismuthonium Ylide:Generation and Reactions with Some Electrophiles" J.Chem.Soc.,Perkin Trans.,1. 2703-2710 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Matano: "Systhesis,X-ray Structure and Reactions of (2-Oxoalkyl)triarylbismuthonium Salts" J.Chem.Soc.,Perkin Trans.,1. 1739-1747 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Matano: "A Novel Synthesis of Alkylbismuthonium Salts and their Reaction with Some Nucleophiles.First X-Ray Structural Analysis of a..." Tetrahedron Letters. 34. 8457-8460 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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