• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

分布南限域のオショロコマに対する地球温暖化の影響予測

研究課題

研究課題/領域番号 06740574
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生態
研究機関北海道大学

研究代表者

中野 繁  北海道大学, 農学部附属演習林, 助手 (50217791)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード地球温暖化 / オショロコマ / 生理的適水温 / 採餌活性 / シミュレーション / 河川水温 / 地下水温 / 分布温度限界
研究概要

「分布南限域のオショロコマに対する地球温暖化の影響予測」に関する研究によって、以下のことが明かとなった。
1、飼育条件下において、オショロコマの水温耐性に関する実験を行った。その結果、オショロコマの採餌活性は約16℃より高温で著しく阻害され、この温度が本種の生理的適水温の上限であることが明かとなった。また、本種の生存限界水温は、20℃であることが明かとなった。
2、オショロコマの分布南限にあたる北海道の真狩川において、本種の河川内分布、生息密度および成長と河川水温の関係に関する調査を行った。その結果、本河川におけるオショロコマの分布下限は、湧水源から流下するにしたがって対数関数的に上昇する河川水温に強く規定され、本種は夏季の最高水温が16℃となる湧水源から下流10.4Kmの区間のみに分布することが明かとなった。本種の生息密度は下流ほど小さく、分布下限付近では盛夏季に高水温に起因する成長阻害が起こることが明かとなった。また、これらの結果から地球温暖化が本種の河川内分布に及ぼす影響をシミュレーションした。本地域の年平均が最高4℃上昇した場合、現在本種が分布する上記の流路延長の内7.7Km(74.0%)が、本種の生息限界を越えると予測された。
3、北海道における本種の分布地点を過去の文献等から整理し、各分布地点における温度指標として予想地下水温を重回帰式から算出した。その結果、本種の分布域は、地下水温8℃以下の地域に限定されることが明かとなった。この結果を基に、本種の分布に対する温暖化の影響をシミュレーションしたところ、最高4℃の温暖化時には、北海道における本種の分布地点の89.6%もが消失すると予測された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi