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昆虫の運動検出と距離測定の視覚神経機構

研究課題

研究課題/領域番号 06740631
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 動物生理・代謝
研究機関九州大学

研究代表者

水谷 明子  九州大学, 理学部, 助手 (80231611)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード視覚 / 昆虫 / 単眼 / 運動検出 / 立体視 / 視葉 / 甲虫 / 視覚生理学
研究概要

本研究ではハンミョウ(Cicindela chinensis)の幼虫を材料として運動検出と距離測定の視覚神経機構を調べた。ハンミョウの幼虫は地面の巣穴でエサとなる昆虫等を待伏せる。適当な大きさの昆虫等が近づくと跳び出しこれを捕獲するが、大きな物体を近づけると巣穴の奥に逃避する。この捕獲行動と逃避行動の切換えを調べることで、視覚機構を調べた。
幼虫は6対の単眼をもつが、そのうち大きな2対の単眼で頭上を見ている。ダミ-標的に対する行動から、幼虫は自身が跳び上がれる高さ以下の標的にのみ捕獲行動をし、視角が同じでもそれより高い標的には逃避行動を示した。このことは、幼虫の行動が標的の高さで切換わることを示した。2対(4個)の単眼の視野測定から、複数の単眼の刺激の時間パターンがこの切替に関わることが示唆された。隣接単眼の視野は頭の近くでは重複せず、高いところでは大きく重複していた。このことから、隣接単眼が僅かな遅延でほぼ同時に刺激されれば逃避行動、順番に刺激されれば捕獲行動を引起こすとするモデルを提唱した。現在このモデルの鍵となる高さに応じて応答特性を変化させるニューロンを脳内で生理学的に検索している。
視覚刺激要因のうち標的の運動速度は行動の切替には直接関与しないが、静止した標的は何れの行動も引起こさない。従って、視覚行動には標的の動きが必須である。電気生理学的に標的の動きに特異的に応答するニューロンを検索し、視葉内に数種の運動感受性ニューロンを同定し、その形態を明らかにした。現在、運動特異的ニューロンの形成回路を検索中である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Toh: "Structure of the visual system of the larva of the tiger beetle (Cicindela chinensis)." Cell and Tissue Research. 278. 125-134 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Toh: "Neural organizatin of the larva of the tiger beetle (Cicindela chinensis)." Cell and Tissue Research. 278. 135-144 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] A.Mizutani: "Optical and physiological proterties of the larva of the tiger beetle (Cicindela chinensis)." J.Comparative Physiology. 179. (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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