研究概要 |
1993年出土幼児骨の保存処理と復元、レプリカの作成 標本の同定 交連骨格標本を用いて、手足骨、骨端部、仙骨肋骨部などの部位と左右の同定を可能な限り行なった。 四肢骨形態の特徴について ネアンデルタールに特徴的な四肢骨形態が既にこの人骨に見られた。 主要な計測値の収集 主に長管骨の長さと恥骨について計測を行なった。 計測値についてはまだ一部分のものしか計測できていない。来年度も継続しておこなう予定。 腸骨による性別判定 一般に幼児骨の性別判定は困難であるとされているが、腸骨を用いて70%から90%の正解率を報告しているものもある(Weaver,1980;Schutkowski,1993)。新生児から幼児段階の日本人骨格標本のうち、腸骨を用いて、マクロな形態における性差、その性別判定への応用を試みた。(平成7年4月、解剖学会にて発表予定) 全身骨格の復元 ほとんどの骨格が揃っているので全身像を復元してみることとなった。交連骨格とレントゲン写真を用いて、欠損部、軟骨部などを補い、他の専門家(美術解剖、生体機構、コンピュータグラフィクス)と共同で行なう予定。
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