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高分解能電子顕微鏡イメージによる金インジウム系合金の構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06750018
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関大阪女子大学

研究代表者

久保田 佳基  大阪女子大学, 学芸学部, 助手 (50254371)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード高分解能電子顕微鏡 / 金インジウム合金 / 薄膜
研究概要

金インジウム系合金において,21.5at%Inの組成比をもつAu_<10>In_3相の結晶構造は,JandaliらによりCu_<10>Sb_3型(√13_<a0>型)であると報告されている。しかしながら,Au_<10>In_3相とほとんど同じ組成比をもち高温側に隣接するAu_<11>In_3相については,粉末X線回折からCu_<11>Sb_3型構造が提案されているものの,未だ明らかにされていない。そこでAu_<11>In_3相の結晶構造を明らかにするために,真空蒸着により単結晶薄膜を作製し,電子線回折および高分解能電子顕微鏡法により解析をおこなった。蒸着膜はPashley法により作製したAu蒸着膜上にInを蒸着し,350℃,2.5時間の熱処理をして得た。電子線回折,高分解能イメージの観察は透過型電子顕微鏡JEM-3010を用い,加速電圧300KVでおこなった。得られた電子線回折図形からAu_<11>In_3相はHCP構造をベースとする構造であるが,Cu_<11>Sb_3型構造では説明がつかないとわかった。Au_<11>In_3相はAu_<10>In_3相に隣接している相であることに着目し,√13_<a0>型の方位の異なる2つのドメインから形成される構造モデルを考えた。このモデルから計算した逆格子強度分布は電子回折図形とよく一致しているが,高分解能イメージに観察される特徴的なコントラストはうまく説明することができなかった。そこで次に,高分解能イメージのコントラストを基にして,電子線回折図形をうまく説明できるようなHCPベースの構造モデルを新たに考えた。それはa=√48_<a0>とa=√49_<a0>の2つの六方晶とa=√49_<a0>,b=√48_<a0>の斜方晶の3つのドメインからなる構造である。(a0はべ-スのHCP構造の格子定数)。そして,マルチスライス法によるイメージのシミュレーションの結果は観察されたイメージとよく一致している。このモデルは単位胞が非常に大きくシミュレーションには多大な計算量を必要とするが,本科研費で購入したメモリーを計算機に増設しておこなった。なお,これらの結果については現在論文投稿準備中である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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