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反応性プラズマプロセスにより作製した窒化スズ薄膜の物性評価

研究課題

研究課題/領域番号 06750027
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 表面界面物性
研究機関名古屋大学

研究代表者

井上 泰志  名古屋大学, 工学部, 助手 (10252264)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード窒化スズ薄膜 / 反応性イオンプレーティング / 成膜中基板バイアス / X線光電子分光法 / 化学シフト
研究概要

窒化スズ薄膜は,高周波反応性イオンプレーティング法により作製した。反応ガスとしてN_2を3Pa導入し,高周波出力を100Wに設定してプラズマを発生させた。原料のSnをN_2プラズマ中で蒸発させ,ガラスおよびSi(100)単結晶基板上に窒化スズ薄膜を作製した。成膜中基板バイアス電圧は0〜-80Vと変化させた。作製した試料は,X線回析により構造解析,XPSにより状態分析を行い,さらに今回備品として購入したマルチメーターを用いて,van der Pauw法により室温で電気的特性を評価した。また分光光度計を用いて,光吸収係数を近赤外から近紫外の波長領域で測定した。
作製した試料の構造はすべてアモルファスであった。これらの試料に対してXPS分析を行った結果,Sn3d,N1s以外にO1sピークが現れ,不純物として酸素が含まれていることがわかった。Sn3dピークは4つの成分に分離でき,そのうちの3つは金属Sn,SnOおよびSnO_2に対応する成分として文献値を用いた。残りの1つが窒化スズに対応する成分であると考えられる。その結果,窒化によりSn3dピークは+0.8eVの化学シフトを起こすことがわかった。一方N1sピークに対しては-1.9eVの化学シフトが観察された。基板バイアスを印加するに従って,Sn3dピーク内の窒化スズ由来の成分が増加し,N1s/Sn3dピーク強度比も増加する傾向にあった。このことにより,基板バイアス印加はSnの窒化を促進する効果があることがわかった。室温における電気抵抗率ρは,印加する基板バイアスを-80Vまで減少させるにつれて,4.4Ωcmから0.2Ωcmまで減少した。また,光吸収係数αから算出した光学ギャップE_gも減少する傾向が見られた。電気抵抗率・光学ギャップのこのような変化は,窒化の度合いと関係があると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yasushi Inoue: "Synthesis of Tin-Nitride Thin Films by RF Reactive Ion Plating" Proc.Symp.Plasma Sci.for Materials. Vol.7. 147-151 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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