研究課題/領域番号 |
06750101
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 八戸工業高等専門学校 |
研究代表者 |
武尾 文雄 八戸工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (70171626)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 非破壊検査 / 渦流探傷法 / 強磁性体 / 直流磁化 / 埋没欠陥 / 漏洩磁束探傷法 |
研究概要 |
渦流探傷法は表面欠陥の検出能力に優れ、高速・自動化が可能なことから広く普及しているが、表皮効果のために深く埋没した欠陥の検出は困難である。これに対し、強磁性体については、ある程度直流磁化して探傷を行うことにより、表面から埋没した欠陥の検出能力を向上させることができる。本研究では、欠陥の定量評価に対する本方法の有効性を、同じく磁気を利用した漏洩磁束探傷法との比較において実験的に検討した。 具体的手順は以下の通りである。 1.S50C焼鈍し材を用い、板厚20[mm]の試験片を作成した。欠陥としては幅1[mm]のスリットをフライス加工により導入した。 2.コの字型の電磁石を製作し、試験片健全部における平均磁束密度を種々設定できる極間式直流電磁装置を試作した。また、走査距離と探傷波形を対応させて直接パソコンに取り込み、データの解析ならびに保存ができるシステムを構築した。 3.このシステムを用いて探傷を行い、種々の欠陥に対する探傷波形を計測・解析した。 得られた結果より、本方法の有効性について漏洩磁束探傷法の結果と比較した。 本研究により、以下の知見を得た。 1.どちらの方法でも、強く磁化するほど埋没欠陥の検出能力は向上する。傾向がある。 磁束密度1.3[T]の場合、検出可能な裏面欠陥の表面からの深さは、渦流法では約17[mm]、漏洩磁束法では約16[mm]程度である。 3.漏洩磁束法に比べ、渦流法では健全部におけるノイズが大きいが、わずかにリフトオフすることにより、これをある程度抑制することができる。 4.複数の近接する欠陥を識別できる限界の欠陥間隔は、いずれも15[mm]程度である。
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