研究課題/領域番号 |
06750167
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
木綿 隆弘 金沢大学, 工学部, 助手 (40225107)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 噴流 / 同軸ノズル / 強制加振 / 乱流混合 / 渦合体 / 騒音低減 / 渦構造 / 再循環領域 |
研究概要 |
エア・ジェット・ルームの高速化と高性能化が要求され、その際ジェットから生じる空力騒音は作業環境の悪化と公害問題の立場から、騒音低減化は重要かつ緊急の課題となっている。本研究は、その基礎研究として、エア・ジェット・ルームのメインノズルを単純化した同軸噴流におけるジェット騒音低減の最適条件や最適ノズル形状を明らかにすることを目的とした。まず、種々のパイプ長さの外側環状ノズルおよび環状噴流幅を変更できるよう内側の中心ノズルを製作、改良を行い、パイプ長さなどのノズル形状が異なった際の非加振時の噴流特性や噴流中の渦構造を明示した。特に、パイプ長さによる自己励起現象とその渦構造を明らかにし、ノズル出口付近に逆流を伴う再循環領域の存在を初めて発見し、k-εモデルによる乱流数値シミュレーションからもこの再循環領域の存在を明らかにした。次に、同軸噴流にスピーカーで正弦波振動を与え、非加振時の噴流特性を基にして、この音波による強制加振が流れ場に及ぼす影響を調べた。その結果、非加振時のパイプによる励起が生じるノズルにおけるパイプ長さで決まる自然速度変動周波数と強制振動数の関係や、強制加振時の内側と外側せん断層内で生じる渦合体現象と乱れ増加減少の関係、そして、強制加振が再循環領域に及ぼす影響を明確にした。特に、パイプ長さがノズル直径の1倍のノズルにおいて、加振により乱れの成長、減衰が上流側に移行し、乱れ強さが非励起時より減少することを見い出した。さらに、可視化実験においては、レーザーライトシートを使用した煙による空気噴流および染料による水噴流で撮影を行い、再循環領域や渦の3次元的流れ構造についても明らかにした。 これらの成果の一部は、関連学会の国際会議(フランス、香港)、日本機械学会流体工学部門講演会(京都)で発表し、日本機械学会論文集で報告した。
|