(現在までに解析が終了、あるいは報告した内容) 1.比較用とする二次元滑面乱流境界層におけるデータベースの作成 (1)運動量積分方程式による二次元性の確認と最も信頼性の高い壁面せん断応力の直接測定を行い、R_θ=840〜6120の滑面乱流境界層のにおけるデータベースを作成した。 (2)データベースに含まれる統計量は、局所壁面摩擦抵抗係数、平均速度2次及び3次の高次モーメント量、自己相関、スペクトル及びVITA法による条件付平均量である。 2.高次モーメント量及びVITA法による解析から、縦リブを用いた抵抗減少制御の大渦構造への影響を調べた。 (1)抵抗減少にともない、三重速度相関は外層を含めた層内の広い範囲で値が減少した。このことより、壁面形状の幾何学的差異が外層の大渦構造においても認められることが示された。 (2)抵抗減少にともない、バースト現象の発生周波数及びエジェクション過程における振幅が減少した。 (現在進行中および今後の予定) 1.R_θ>5000の範囲において、滑面及びd形粗面流の外層における乱流-非乱流の界面からなる間欠構造を解析し、間欠係数、領域平均及び点平均を求め、両者の分布を比較している。 2.2点速度相関方程式に基づく解析を行い、外層における大渦構造の力学量に対する寄与の差異を明らかにしていく予定である。
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