研究概要 |
打撃動作は,釘打ち,杭打ち,工業製品の音響的検査などで連続的に繰り返しなされることが多い。このような作業を柄がフレキシブルであるハンマーを用いて実現する方法について以下のように研究を行った。 1.連続打撃のためのリンク駆動角加速度パターンの検討 リンクに与える角加速度パルスの個数は,ハンマーが打撃条件を満たさない2度打ちという現象を起こさないとき2個,それ以外のとき3個必要であることがわかった。そして,これらのパルスの入力時期は,リンク駆動エネルギーの評価値が最小となる時期を選ぶことで決めることができた。このことを平成6年度電気・情報関連学会中国支部連合大会で発表した。 2.ハンマー初速度の推定 リンク根元に貼り付けた歪みゲージの出力信号を用いて反発係数を推定して,ハンマー初速度を求めることができた。歪みゲージ出力信号は,補助金で購入したストレインアンプ,高速A/D変換ボードによってパソコン内に高速に取り込むことができた。 3.リンク駆動角加速度パターンの生成 ハンマーの初速度に応じて駆動エネルギーの評価値が最小となる角加速度のパラメータを生成するためにニューラルネットワークを適用した。これにより,ハンマーの初速度を推定した後,打撃動作に支障なく高速に最適な角加速度のパラメータを生成し,対象物を連続的に打撃することができた。これを第12回日本ロボット学会学術講演会で発表した。
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