研究課題/領域番号 |
06750430
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金井 浩 東北大学, 工学部, 助教授 (10185895)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 壁弾性率 / 早期診断 / 非侵襲的診断 / 超音波ドプラ / 超音波診断 / 脈波伝搬速度 / メーンズコルテベ-クの式 |
研究概要 |
動脈硬化は30代以前から進行し,動脈硬化の診断には、発病前の早期段階での無症候性動脈硬化の診断技術や、個人個人の経時変化の計測技術の開発が必要不可欠である。特に数mm以下の局部における弾性的特性に関する非侵襲的計測・評価が必要である。そこで本研究では、動脈壁上の振幅数十μmの微小振動を1kHzまでの帯域にわたって高精度に非侵襲計測できる方法を提案・開発し、精度評価を行った。 まず、水槽におけるシリコンチューブなど人工管の半径・肉厚の計測法の開発・精度評価を行い、さらに人工管の弾性率を算出した。 上記の手法で、人工心臓を用いた模擬循環系による人工管表面の局所振動伝搬特性を計測し、弾性率を非侵襲的に算出し、上記の弾性率との比較を行って、独自の手法の最終的な精度評価を行った。 最後に実際に動脈硬化の患者や正常者に関する局所的特性の評価を行い、得られた力学的特性のばらつきや年齢・血中コレステロール値などとの相関関係を調査した。 以上から、従来の動脈硬化の診断の「狭窄度」や「細胞組織の変化」とは別に、動脈硬化による「壁弾性率」の局所的変化に関する直接的計測・評価が可能となり、動脈硬化症の早期・進展・縮退の各段階における力学的特性の局部的変化の診断を初めて可能とすることができたと言える。
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