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プロセス制御系における制御理論の応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06750479
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 計測・制御工学
研究機関明治大学

研究代表者

阿部 直人  明治大学, 理工学部, 助手 (10202673)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードプロセス制御 / 分布定数系 / H∞制御 / 内部モデル制御 / 熱交換器
研究概要

本年度の研究の結果以下のような研究成果が得られた。
まず第一にはプロセス制御系のモデルに関してである。いままでプロセス制御系といえば産業界では「一次遅れ+むだ時間」系にモデリングをしてきた。しかし、ごく簡単な実験装置においても、一次遅れ+むだ時間系のような簡単なモデルというものは少なく、ステップ応答だけに頼る従来のモデリングに疑問を抱いた。ステップ応答だけをみるとうまくパラメーター同定されているようにみえても、周波数応答をとると低周波数帯では合っても、その他の周波数帯では必ずしもマッチしていない。これでは制御手法がモデルベースではなく、経験的試行錯誤であるPI制御に頼るしかなくなってしまう。
上記の観点に立ち、第二番目としてモデルベースの制御の可能性を追求した。プロセス制御の対象をできるだけきちんとモデリングして、すでにある制御方策がどのくらい適応できるか理論的に求められているものから実験を行った。本年度は「内部モデル制御」、「折り返し法(最適レギュレータ+極配置法)」、「固有関数を用いたH∞制御」、「非線形H∞制御」などの手法を実験モデルに適応した。内部モデル制御はむだ時間系に有効であり、二自由度系にするとさらによくなりそうなことがわかった。今後も継続して研究する必要がありそうである。折り返し法と固有関数を用いたH∞制御は制御理論を実際にプロセス制御系(分布定数系)に応用したという意味が大きい。プロセス制御系でアクチュエータとして重要なバルブの特性は双線形系(非線形)であるため、非線形H∞制御は有効な手段であり、本年度は理論的部分とシミュレーションのみであったが、今後もっと研究していく必要がある分野である。
以上のようにプロセス制御系における制御理論の応用関する知見が得られた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 阿部直人: "Internal Model Control for Single Tubular Heat Exchanger System" Proc.IECON'94. 2. 1156-1170 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 熊澤典良: "Turm Over Method for Distributed Parameter System" Proc.Asian Control Conference. 3. 713-716 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 熊澤典良: "固有関数展開による分布定数系におけるH∞状態フィードバック制御" 第37回自動制御連合講演会(前刷). 25-26 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 熊澤典良: "向流型熱交換器のMWRを用いた折り返し法による制御" 第37回自動制御連合講演会(前刷). 283-284 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 熊澤典良: "分布定数系に対する固有関数展開を用いたH∞制御" 第17回ダイナミカルシステムシンポジウム. 297-300 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤隆行: "流量を操作量とする熱交換器の非線形H∞制御" 第17回ダイナミカルシステムシンポジウム. 305-308 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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