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上向流のバイオフィルターによる都市下水処理に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06750592
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 土木環境システム
研究機関北海道大学

研究代表者

岡部 聡  北海道大学, 工学部, 助手 (10253816)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード上向流バイオフィルター / 生物膜 / 硝化 / 脱窒
研究概要

生物膜による濾過作用と吸着作用により下水中の懸濁性汚濁物を除去し,生物学的酸化作用により溶解性有機物とアンモニア性窒素の酸化を目的とする上向流バイオフィルターを用いて都市下水処理に関する研究を行い以下のような結果を得た。上向流バイオフィルターは装置下部より導入された空気が形成された生物膜によって抑留され空気層を形成するという効率的な曝気機構を持ったため、比較的少ない曝気量(曝気量:下水流量比,A/W=2)で高い槽内DO濃度を得ることができた.そのためBOD,SS,濁度の除去及び硝化率はHRT=5hr(水量負荷=86L/m^2・d)でそれぞれ80%以上と良好な処理水が得られた.フィルター枚数を増加させれば,抑留させる空気層が増加するとともに水量負荷が軽減され,有機物酸化が促進される.そのため,装置後段で高いDO濃度が維持され硝化は促進された.生物膜に抑留された懸濁性有機物は可溶化され生物学的に酸化されるため.余剰汚泥の発生量は少なく,フィルターの目詰まりもほとんど生じなかった.本装置はまだフィルター枚数を増加させることが可能であり,更に処理効率の向上が期待できる.槽内全体に各種細菌(硝化菌及び他栄養性細菌)が棲息しており,運転条件を適切に操作することにより脱窒も可能となることが示唆された.また本法は流入負荷変動に対して十分に対応可能であった.本研究で行った実験条件では,単一槽での最大窒素除去率は曝気位置を最下部に置き,処理水の返送比=1:3,曝気量=360mL/minで50%程度が得られた.上向流バイオフィルターを多段に連結するまたは他の下水処理プロセスと併用する事により,更に安定した処理効率が期待できると思われる.上向流バイオフィルターは構造上の利点より建設・運転費が安価であり維持管理も容易であるため,小規模下水処理システムや合併浄化槽への適用が今後期待できる.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 岡部聡 他: "上向流バイオフィルターを用いた都市下水処理" 第31回環境工学研究フォーラム講演集. 124-126 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Watanabe et al.: "Study on the performance of an up-flow aerated biofilter in municipal wastewater treatment" Proceedings of IAWQ 17th Biennial International Conference(Part I). 277-285 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 三木幸浩 他: "上向流バイオフィルターを用いた都市下水処理" 平成5年度土木学会西部支部研究発表会講演集. 310-311 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 岡部聡 他: "上向流バイオフィルターに関する研究" 土木学会第48回年次学術講演会概要集第二部. 1312-1313 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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