• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

PTCサーミスタの高機能化

研究課題

研究課題/領域番号 06750686
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 無機材料・物性
研究機関東京大学

研究代表者

元平 直文  東京大学, 工学部, 助手 (30242043)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードチタン酸バリウム / PTCサーミスタ / 単結晶
研究概要

PTCサーミスタの特性を改善する方法として、室温抵抗の低いPTC材料の開発を試みた。現在PTC材料として用いられているのは半導化剤を0.3%程度添加したチタン酸バリウムであるが、本研究ではこれより高濃度の半導化剤を加えたチタン酸バリウムについて単結晶を作製し、その電気特性を調べた。
半導化剤としてランタン、ガドリニウムを用いたチタン酸バリウム単結晶をフローティングゾーン法を用いて作製した。半導化剤濃度は、通常多結晶のPTC材料では0.3%程度であるが、本研究では0.3〜3%とした。通常の多結晶体では半導化剤濃度が0.3%を越えると絶縁体化することが知られているが、電気抵抗測定の結果、単結晶では比抵抗の低下は半導化剤濃度が0.3%で飽和し、それ以上高濃度に半導化剤を添加しても比抵抗はほぼ一定値をとることが明らかになった。
ランタンを3%添加した試料についてホール測定を行った結果、キャリア濃度はランタン濃度の約1/10程度であった。このことより、半導化剤濃度が0.3%を超えると何らかのアクセプタが出現し、電荷補償によってキャリア濃度が増大が抑制されていることが考えられる。また、ホール係数の温度依存性があまりないことから、伝導機構は従来提案されていたホッピング伝導ではなく、バンドモデルに基づく伝導であることが明らかになった。また、ランタンを高濃度に添加した試料を還元処理することによって、室温での比抵抗が0.1Ωcm以下になることを見いだした。これは室温抵抗の低いPTC材料として、有望であると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi